こんにちは、ウェルネス・コーディネーターのToshiです。


私は、「スポーツ愛好家」と「フィットネス実践者」には、何か根本的な違いがあるのではないかと、いつも思ってきました。


その違いの1つは、


「スポーツ」は「勝負」であり、そこには必ず「勝者と敗者」が存在するということ。


「フィットネス」は、「最適な健康の追求」であり、そこには、「より良くなろう」とするエネルギーが存在すること。


私は、こう考えています。


少し、誤解を産む言い方になるかもしれませんが、一般的に、「フィットネス」を楽しく実践するためには、「インテリジェンス(知性)」が必要だと思うのです。


アメリカの現状を見てみると、フィットネス実践者は、どちらかというと、ホワイトカラー(知的労働者)に多く、ブルーカラー(肉体労働者)には少ないという傾向があります。


また、喫煙者やアルコール依存者についても、ホワイトカラーには少なく、ブルーカラーに多い傾向が伺えます。


つまり、フィットネス(自分をより良くしていくこと)を求めるためには、知的欲求がそのベースになると思うのです。

 

しかし、北里大学医学部公衆衛生学の和田耕治教授らのけんきゅうでは、ホワイトカラー(管理職・専門職)の健康度の低下が、指摘されています。


和田氏らの研究グループは、1980年から2005年までの、いわゆる「働き盛り」(30~59歳)の男性の職業別の死亡率を解析したところ、2000年から管理職と専門・技術職に増加傾向が見られたことを、英国医師会雑誌「BMJ」に発表しました。


和田氏らは、日本経済の停滞による労働環境の変化が、特に管理職や専門・技術職の健康に影響を及ぼしていると見ていて、臨床医にも管理職などが死亡というリスクに関してハイリスク群であることを認識してもらい、メンタルヘルスを含む予防に関与してほしいと言及しています。


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上のグラフは、30~59歳の男性の年齢調整死亡率(人口10万対)について、疾患別・職業別の推移(1980~2005年)を示しています。


これを見ると、2000年から専門・技術職と管理職の死亡率が上昇しているのが分かります。


その一方で「その他」については、自殺を除いて死亡率は低下しています。


さらに2005年には、専門・技術職については、各疾患で死亡率が下がっているが、管理職は横ばいのままという傾向です。


和田氏は、管理職や専門・技術職の死亡率が高まった背景には、バブル経済の崩壊や1990年代後半に起こったアジア通貨危機などの影響があるとみているようです。


日本経済の停滞と呼応するように、企業は成果主義を採用し、リストラに踏み切った。雇用規制の緩和が進み、正規雇用を減らす一方で、非正規雇用労働者を雇うようになりました。


このような雇用環境や働き方の大きな変化が、働き盛りの男性の中でも管理職や専門・技術職の健康に大きく影響したと考えられます。


国勢調査によると、管理職の割合は、95年に全体の6.7%だったが、05年には3.2%まで減少しています。


和田氏は、少数の管理職や専門職が、非正規雇用労働者の教育に追われる一方で、会社を去った同僚の分まで仕事をこなし、疲弊している姿が浮かんでくると言います。


過去に、管理職や専門・技術職の死亡率は、「その他」と比較して低い時期もありました。


しかし、95年を境に逆転が起こったことがグラフから読み取れます。


欧米などであれば、社会的地位の高い人ほど健康に気を使い、寿命も長いことから、所得が低い層との「健康格差」が指摘されているますが、日本ではこれとは逆の現象が生じていると和田氏は指摘します。


管理職などの健康が脅かされている理由として、仕事が忙しくて休息が取れないこともありますが、病気の診断が遅れてしまうことも考えられます。


彼は、週1回、産業医としても活動していますが、健康診断の結果、医療機関を受診するよう指示しても、受診しない人は管理職が多いと言います。


臨床医からも、日々の診療で「なぜこんなになるまで放っておいたの」と言いたくなるような患者に接し、やり切れないという話も聞くようです。


和田氏は、日本では欧米とは異なり、肥満や飲酒、高脂血症、運動不足などの健康の問題が、専門・技術職や管理職に多く見られるという報告もあり、そのような報告はいずれも90年代後半以降のデータであることから、ここからも、管理職や専門・技術職のストレスや労働時間が増加しているとみています。


「ホワイカラーは、健康意識が高い」とは、決して言えない時代になってきているのかもしれません・・・