こんにちは、ウェルネス・コーディネーターのToshiです。
先日、上野公園の国立西洋美術館へ、『レンブラント展
(光の探求/闇の探求)』を観に行ってきました。
17世紀を代表するオランダの画家である、レンブラント・ファン・レインは、「光と影の魔術師」、「明暗の巨匠」と呼ばれ、光の探求や陰影表現、明暗法を生涯追求した画家として有名ですね。
レンブラントの絵画は、作品の1ポイント、あるいは複数のポイントの暗闇に、鋭く差し込むような光線が当てられ、その部分を強調すると同時に、暗闇の部分を逆に強調する手法が特徴です。
また、その独自のタッチと、生き生きとしたドラマチックな描写が、見る者を画面に引き込むかのようなパワーと魅力があります。
初期から晩年に至るまで、約110点の版画を中心に、レンブラントの明暗表現の特徴を示す約15点の絵画と素描が紹介されています。
この個展は、6月12日までやっていますので、ぜひ観に行ってみてください。
レンブラントというと、私は、映画の重厚なシーンなどでよく使われる、「レンブラント・ライト」を思い出します。
写真や映画撮影の際のライティングには、「バタフライ・ライト」、「ループ・ライト」、「スプリット・ライト」など、いろいろありますが、その中でも、特に、光と闇を強調したライティングを「レンブラント・ライト」と言います。
「レンブラント・ライト」は、フレームの中に闇の部分を積極的に作り、そこから浮かび上がる登場人物の深層心理や感情の変化を印象的に表現しようとする技法だと思います。
私の大好きな映画
『ゴッドファーザー(The Godfather)』(72年米、監督:フランシス・フォード・コッポラ、出演:マーロン・ブランド、アル・パチーノ、他)における「レンブラント・ライト」の照明演出は、とても有名です。
マーロン・ブランドの顔を捉えるとき、彼の真上あたりからキーライトを当て、おさえのライトはほとんど当てていません。そうすることによって、マーロン・ブランドの目はとても暗いトーンになり、その表情と感情が読み取れないままストーリーは展開していきます。
「マフィア」という暗黒の世界の物語なので、その虚栄と暗闇を効果的に描く、すばらしい映像美だと思います。
話は変わりますが、心理学者カール・G・ユングは、人格が光(イエス)と闇(サタン)の両側面を持っていると言いました。
「闇」は、「影(シャドー)とも言われ、人生の中で抑圧されてきた部分、取り上げられて来なかったもう一人の自分、その人によって生きられなかった半面を指します。
この、「もう一人の自分」とでもいうべき「影」としての「無意識の世界」は、時折、「光」である「意識の世界」を裏切ります。むしろ、意識の意図する方向とは反対方向に作用し、意識の世界としての「自我」との対決を迫ります。
私たちにとって、この「闇」の部分とどう向き合うか、自分の中の「闇」とどう折り合いをつけるかということが、自分をよりエンパワーするうえで、とても重要なテーマとなります。
レンブラントの絵画を観ながら、そんなことを考えていました・・・![]()
