こんにちは、ウェルネス・コーディネーターのToshiです。


昨日のブログで、『健康経営』という考え方について紹介しました。


つまり、従業員の健康を大切にし、会社の収益性を高める『健康経営』が注目を集めているということです。


アメリカのエクセレントカンパニーの中でも、健康経営のパイオニア的存在は、ヘルスケア業界最大手の「ジョンソン&ジョンソン(J&J)」でしょう。


同社は、「健康な文化」が社員の健康増進と生産性や成果の向上に不可欠だという考え方に立ち、1978年から「世界一健康な集団」をめざしてきました。


従業員は、毎年健康履歴を更新し、健康リスクが発見された場合は、相談員が食事や運動などのフィットネスプログラムを紹介。また、社内クリニック、カウンセリング室、禁煙支援のネット相談など、さまざまな支援体制を整えています。


世界250社、約11万4000人の超巨大企業であるJ&Jですが、健康プログラムへの参加率は何と80%以上を維持しているというから、その徹底ぶりには脱帽です。


その結果、健康投資1ドルに対するリターンは3ドル以上。


内訳は、長期的な健康リスクの減少による医療費や処方箋薬代の削減、入院や病欠の減少による生産性の向上などです。


日本においても、「2型糖尿病」でインスリンを打つまでになると、検査費用や薬代で、年間20万円以上のお金を使うことになってしまいます。個人負担額が3割とすると、会社はその3倍以上の費用を負担していることになります。


また、会社の部長クラスが「うつ病」で1年間入院したとすると、①本人の給料、②本人の治療費、③後任者の教育費用と給料という、トリプル負担が会社を襲うことになるのです。


また、企業は伝統的に、病気や体調不良、さぼりで出勤しない「アブセンティーイズム(常習的欠勤)」を問題視してきました。しかし最近は、出勤はしているが、抑うつ傾向やや体調不良により、仕事に身が入っていない状態、つまり、「プレゼンティーイズム」による労働損失のほうが、はるかに大きいことがわかってきました。


「プレゼンティーイズム」は、「プレゼント(present)=出席している」状態と、「アブセンティーイズム(常習的欠勤)」を組み合わせた造語で、会社には出社しているけれど、「体調がすぐれない」、「頭や体が普段より働かない」、「花粉症やぜんそく」、「神経痛や片頭痛」、「抑うつ傾向」などにより生産性が低下してしまう現象のことだそうです。


「企業フィットネス」、「メセナ活動」、「ISO」、「従業員満足(ES)」、「エコ企業」などなど、企業が時代のトレンドをいち早く取り入れ、企業文化を創出していくことは、企業イメージの向上のみならず、生産性を高めることにもつながります。


そして、いま、企業の「健康経営」がキーワードになっているのですにひひ