SNSとは、人と人とのつながりを促進・サポートする、コミュニティ型のWebサイト。友人・知人間のコミュニケーションを円滑にする手段や場を提供したり、趣味や嗜好、居住地域、出身校、あるいは「友人の友人」といったつながりを通じて新たな人間関係を構築する場を提供する、会員制のサービスのこと。人のつながりを重視して「既存の参加者からの招待がないと参加できない」というシステムになっているサービスが多いが、最近では誰も自由に登録できるサービスも増えている。


 SNSには、自分のプロフィールや写真を会員に公開する機能や、互いにメールアドレスを知られること無く別の会員にメッセージを送る機能、新しくできた「友人」を登録するアドレス帳、友人に別の友人を紹介する機能、会員や友人のみに公開範囲を制限できる日記帳、趣味や地域などテーマを決めて掲示板などで交流できるコミュニティ機能、予定や友人の誕生日などを書き込めるカレンダーなどの機能で構成される。有料のサービスもあるが、多くは無料のサービスとなっており、サイト内に掲載される広告や、友人に本やCDなどの商品を推薦する機能を設け、そこから上がる売上の一部を紹介料として徴収するという収益モデルになっている。


 SNSは2003年頃アメリカで相次いで誕生し、検索エンジン大手のGoogle社が「Orkut」というSNSを開設したことで話題になった。草分け的存在の「Friendster」や、登録資格を大学生に絞り人気を博した(現在では一般にも開放)「Facebook」、世界最大のSNSに成長した「MySpace」などが有名。日本でも2004年頃からサービスが始まり、日本最初のSNSと言われる「GREE」や、会員数500万人を超え社会現象ともなった「mixi」が有名である。登録資格を絞った特定分野限定のSNSなども数多くあり、最近では自分でSNSを開設できるソフトウェアなども公開されている。


 SMOとは、Webサイトのアクセス向上策の一つで、ブログや掲示板(BBS)、SNSといったユーザが情報を発信するCGM系のサイト(ソーシャルメディア)での認知度や評判を高め、サイトへのアクセスや評価を向上させること。Ogilvy Public Relations社のRohit Bhargava氏が提唱した概念。


 人々はますます多くの時間をCGM系サイトでのコミュニケーションや情報発信に費やしており、そこでのサイトの評判や存在感がアクセス動向に大きな影響を与えるようになっているため、SEOなどの従来型の対策と合わせてSMOを意識することが重要になっている。


 同氏はSMO実現のために5つのルールを守るべきと提案している。「リンクしやすくする」「ブックマークやタグ付けをしやすくする」「リンクに対して褒章を与える(リンク元リストやトラックバックリストを表示する)」「コンテンツをWebの外に持ち出しやすくする(音声やPDFなども置いておく)」「マッシュアップ(コンテンツを外部のサービスを組み合わせること)を奨励する」の5つである。


 Sleipnirとは、国産の上級者向けタブブラウザの一つ。フェンリル株式会社(Fenrir&Co.)が開発・配布しているフリーソフトウェアで、誰でも無償で入手・使用することができる。


 SleipnirはWebブラウザの中でも、Webページをタブに収めて一つのウィンドウの中に多重化して表示するタイプの「タブブラウザ」の一種である。SleipnirはWebページの描画エンジン自体は自前では持たず、Microsoft社のInternet Explorerのエンジンと、MozillaプロジェクトのFirefoxのエンジン(Gecko)のうち好きな方を切り替えて利用できる。


 Sleipnirはタブによるコンパクトで操作性の高い表示機能に加え、マウスジェスチャーやキーボードショートカットなど操作のカスタマイズに柔軟に対応、ブックマークレットやRSSリーダー機能にもすばやく対応し、早くから日本のインターネット上級者の幅広い支持を獲得した。プラグインによる機能拡張やスキンによる外観変更の仕様が公開されており、同社や多くの上級ユーザが独自の拡張を公開、ユーザコミュニティによるボランティア的な機能強化が盛り上がっている。


 もともと公開されていたバージョン(1.x系列)は柏木泰幸氏個人が開発・公開していたが、2004年11月に同氏が開発に使っていたパソコンがバックアップ機ごと盗難されるという事件が発生、開発はいったんストップした。同氏は翌年5月にフェンリル社を設立、スクラッチから後継バージョン(実際にはまったく新しいソフトウェア)の開発を始め、2005年10月に新生Sleipnir 2.00が発表された。現在公開されているバージョンはこのソフトウェアの後継にあたる2.x系列のSleipnirである。


 近年では、Sleipnirをよりシンプルにして初心者でも手軽に使えるようにしたタブブラウザ「Grani」が発表され、好評を博している。


Sitemapsとは、Webサイトのページの一覧であるサイトマップを記述するためのXMLベースの文書形式。


 Sitemapsは検索エンジン大手のGoogle社がWebサイトオーナー向けに提供していた「Google Sitemaps」サービスで採用していたフォーマットとほぼ同じもの。2006年11月にYahoo!社とMSNを運営するMicrosoft社がSitemapsのサポートを発表し、事実上の業界標準となった。3社が共同で運営するSitemaps.orgサイトで仕様が公開されている。


 Sitemapsではサイト内に含まれるWebページのURL、最終更新日、更新頻度などを記述することができ、検索エンジンのファイル取得ロボット(クローラー)などに適切なページのリストを提供することができる。XMLファイルの記法だけでなく、ファイルをサイト内のどこにどんな名前で置くかまで規定されているため、こうした仕様まで含めて「Sitemapsプロトコル」と呼ばれることもある。


 SIPSとは、ネットビジネスへの進出を計画する企業と契約し、ネット戦略の策定から経営コンサルティング、Webデザイン、システムの構築・運用など、ネット事業に関するすべてを一社で請け負う業者。


 従来は別々の企業が手がけることの多かった「ビジネス戦略」「Webデザイン」「情報システム」の3つの要素の専門性を兼ね備え、企業戦略全体をネット対応に転換する手助けを行なう。


 アメリカで発展した業態で、従来のコンサルティング会社やWebデザイン会社、システムインテグレータなどが業容を拡大させていくうちに、総合的なeビジネス支援企業となった例が多い。


 2000年3月にUSWeb/CKS社とWhittman-Hart社が合併して誕生したmarchFIRST社や、Razorfish社、Sapient社、Scient社、iXL社などが有名である。


 日本ではまだアメリカ式の大規模なSIPSは生まれていないが、ネットイヤーグループがSIPSを自認しているほか、marchFIRST社が電通と合弁で電通マーチファーストを設立したり、Razorfish社がソニー系広告代理店のインタービジョンと合弁でインタービジョン・レーザーフィッシュを設立するなど、外資系企業の上陸が相次いでいる。


 また、アメリカ同様、ネット戦略を得意とするコンサルティング会社やシステムインテグレータなどが業容を拡大させ、SIPS的な業態に近づいている。


 Silverlightとは、Microsoft社が開発・提供しているWebブラウザの拡張機能で、Webブラウザ上で動画やアニメーションを再生したり、インタラクティブなアプリケーションソフトを利用することができる。Silverlightを再生するためのプラグインは同社のWebサイトから無償でダウンロードできる。対応環境はWindowsおよびMac OS XのInternet Explorer、Firefox、Safariである。


 Silverlightは、Webにおけるアプリケーションの表現力や操作性を高める「RIA」(Rich Internet Application)と呼ばれる技術のひとつであり、動画や音声、ベクタアニメーションなどを含むマルチメディアコンテンツの再生や、それらを取り入れたアプリケーションソフトの提供を可能にする。ページベースのWebでは難しいインタラクティブな操作も可能になる。


 SilverlightはXAML(Extensible Application Markup Language)と呼ばれるXMLベースの言語でコンテンツを記述し、プログラミングは.NET Frameworkが対応している諸言語(Visual Basic、C#、JavaScript)で行なうことができる。もともと、SilverlightはWindows Vistaの画面表示・操作のためのシステム「WPF」(Windows Presentation Foundation)のWebブラウザ向けのサブセットとして開発されていたため、開発中は「WPF/E」(WPF Everywhere)と呼ばれていた。


 SilverlightはRIA環境としてAdobe社のFlashとよく比較される。Flash Playerと比較すると、Silverlightのプラグインではより高画質の動画の再生が可能となっている。また、Microsoft社のDRM(デジタル著作権管理)技術である「PlayReady」を基盤とした「Silverlight DRM」を実装しており、著作権に配慮した動画配信などが行ないやすい。


 Microsoft社の提供しているSilverlightソフトウェアはWindowsおよびMac OS Xでしか利用できないが、有志のオープンソース開発者集団によって、Linux上でSilverlightが利用できるようになる「Moonlight」と呼ばれる互換ソフトウェアが開発され、提供されている。


 Shockwaveとは、Webブラウザの拡張機能の一つ。ShockwaveはMacromedia社が無料で配布している。同社のDirectorやFreeHand、Flashなどで制作されたコンテンツをブラウザ上で再生するにはShockwaveをブラウザに追加する必要がある。Shockwaveを利用すると、Web上で従来のHTMLでは扱えないような動画や画像、対話形式のアプリケーションソフトの再生が行える。最近のMacromedia社のコンテンツ作成ソフトには、Shockwave形式に変換する機能があらかじめ搭載されている。


 SERPとは、検索エンジン(サーチエンジン)の検索結果を表示するページ。検索フォームにキーワードを入力して検索ボタンを押すと表示される。


 検索条件に合致するWebページへのリンクが関連度の高い順に並んでいる。関連度の算出は検索キーワードの含まれる数や密度、被リンク数の多さなどを元に各サービスが独自に判断する。SERPには検索結果以外にも、検索条件に関連すると思われる広告や、新しい検索を行なうためのフォームなどが掲載されていることが多い。


 SEOとは、サーチエンジンの検索結果のページの表示順の上位に自らのWebサイトが表示されるように工夫すること。また、そのための技術やサービス。Webサイト構築などを手がける事業者の中には、SEOをメニューに用意しているところもある。


 サーチエンジンは登録されているWebページをキーワードに応じて表示するが、その際の表示順位はそれぞれのサーチエンジンが独自の方式に則って決定している。この順位が上にある方が検索エンジン利用者の目につきやすく、訪問者も増えるため、企業などでは検索順位を上げるために様々な試みを行なう場合がある。その様々な技術や手法を総称してSEOという。


 具体的なSEOの手法には、ターゲットにするキーワードの適切な選択や、ページ内でのキーワードの適切な使用、より多くのサイトにリンクしてもらうなどの手段があるが、サーチエンジンのランク付けのアルゴリズムは年々高度化が進む上、頻繁に変更が行われその度に激しく順位が変動する。このためSEOには王道は無く、地道にコンテンツを充実させて認知を広げていく以外に着実な手段は存在しないと言える。

 SEMとは、検索エンジンから自社Webサイトへの訪問者を増やすマーケティング手法。


 検索エンジンのより上位に自社サイトが掲載されるようコンテンツを最適化するSEO(Search Engine Optimization:検索エンジン最適化)や、キーワード連動型広告や有料リスティングサービスによる広告掲載などの手法がある。


 もともと、検索エンジンの検索結果ページから自社サイトを訪れる人はその分野に関心を持っている可能性が高いため、優良な見込み客であることが経験的にわかっていた。この経験則を一歩進め、検索エンジンを広告媒体として積極的に活用するマーケティング活動がSEMである。