CCとは、新しい知的財産権の行使のあり方を提唱している非営利団体。法律が認める知的財産権をすべて行使したいわけではないという人たちも存在するという認識に基づいて設立された。著作物の広範な頒布を求める著作者が、著作権に関する法律が規定するすべての権利を留保するのではなく、一部の権利のみ留保したり、すべての権利を留保しない場合に、その意思を明示する簡便な方法を提供している。
著作権においては、著作権に関する表示をしなくても保護される無方式主義の国(ベルヌ条約加盟国)と、登録や作品の納入、著作権の表示などを要求する方式主義の国とがある。方式主義の国においても、万国著作権条約に加盟している国であれば、丸囲みに「C」を入れた記号と著作権者の氏名および最初の発行の年を表示することで著作権が保護される。しかしこれらはすべて著作権保護が目的であったため、著作者がどの程度の権利を留保するかを自由に選択することはできなかった。
インターネットの普及とあいまって一律の保護を望まない著作者が増加したため、インターネット関連法と知的財産権の専門家であるJames Boyle氏、Michael Carroll氏、Lawrence Lessig氏、MITのコンピュータサイエンス分野のHal Abelson教授、弁護士でドキュメンタリーフィルム制作者のEric Saltzman氏、そしてパブリックドメインによるウェブ出版者Eric Eldred氏が2001年に米国で設立した。
クリエイティブ・コモンズ・ライセンスは誰でも無料で自由に使用することができる。ただし、米国と日本の著作権関連法には、権利の扱いや保護機関の差、著作権の制限条項などに違いがあるため、日本での推進団体にあたるCCJP(クリエイティブ・コモンズ・ジャパン)が日本法への適応を図っている。