政府の東日本大震災事業者再生支援機構がその業務を開始した。被災企業の早期再建を支援するため、震災が起こる以前からある債務に加え、新たに借金を抱える所謂「二重ローン問題」で、被災した企業の負担を一時的に猶予する。被災した岩手、宮城、福島の3県において失業手当の受給者、昨年末時点で6万人以上になっていた。給付期間は90日間延長されたが、それも1月半ばから終了しつつあるため、雇用の肝となる地元企業の再建・活動支援は喫緊の問題となっている。
再生支援機構が支援するのは、被災3県に加え北海道など14都道県の中小企業などが対象になる。二重ローン対策に関しては、被災企業向けの債権を買取り、返済を猶予するなど、再生支援機構とほぼ同じ仕組みで、産業復興機構が昨年より業務開始している。しかし、現実には金融機関の同意や買取価格がネックとなり、実際に買取が成立しているケースはほとんどない。正直なところかなり大方の期待を裏切る成果となっている。
今回の再生支援機構は、産業復興機構に比べて債権の買取り以外に、つなぎ融資の相談や事業再生にあたっての専門家派遣など柔軟な体制をもった業務範囲となっている。
一方、法人ではなく個人についても住宅ローンなどの二重ローン対策も現実には進んでいない。個人版私的整理ガイドラインにより、手元に残せる金額を引き上げるなどしているが、早急に安定した暮らしが確保され、生活を再建できるよう支援が必須である。
参考:二重ローン対策が本格化