突出公差域の使用 | Solidworksユーザー日誌

突出公差域の使用

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ねじ位置についての最大実体公差方式(MMR、JIS B0023)についての記事に関連して、突出公差域(JIS B0029)についても書いておきます。

私は電子機器筐体設計という仕事上、上記の図のような「めねじのグループに基板(貫通穴のグループを持つ部品)を組み付ける」というケースがよくあります。

こういう場合は、食べず嫌いをせずに、めんどくさがらずに、意図通りのケースのために用意された突出公差域を使うほうが良いです。(じゃないと逆にまたわけのわからない世界に突入してしまいます)

突出公差域は、平たく言うと組み合わさる相手の部品がくる位置に幾何公差を設定する方法です。
まさにこのようなケースのためにある方式で、使わなければ公差域を狭めてしまうことになります。

穴がねじ穴であるという観点からは、ねじ穴径の定義として何も指定しない、あるいはPD(ピッチ円筒)を指定することになるでしょう。

(ただ、SolidworksのDimXpertでは、ASME方式のうち突出公差域記号の後に突出高さを書くやり方しかできない(書かなければ「0より大きく10000000より小さい数字を入力してください」とエラーが出る)のが困ったところです。まあ入れてても理解を妨げることはないと思うので、実害はないでしょうが。)