今年の大学入試は、センター試験の成績によって、二次受験資格者を決める2段階選抜を、予告どおり実施する大学が増えそうな予測がある。
端的に「全入時代」などという誰に向けたかよくわからない状況論など、どこ吹く風。志願者数を増やしている旧7帝大を初めとする大学が多くなっているということだろう。これは早慶、関学、同志社などの私学についても言えることだ。
センター試験は5教科7科目が多く、私学でもこれに近い科目数のセンター試験を課すところが増えてきた。
はしょって言えば、5教科7科目は、教養課程に通じている。というか、レイト・スペシャライゼーションではないが、高校まではいろんなことやっとけよ、そういう思いの体現でもあるはず。
これが科目増の「負担」なんてことにしかならない傾向があるのは、やはり「関連づけ」が足りない、または全くないからに違いない。
こういう話でいつも思い出すのが、思い出すだけで決着できていないのが、「専門性」と「職人気質」。
どうも「職人気質」というのは、一般教養というかリベラルアーツに支えられているというか、そっちへ展開するというか、そういう思いがずっとあるのだが、「一芸に秀でる者は・・・」という話以上に進めることができないでいる。
扇の要のようなもの。