「舟を編む」という映画をご存知でしょうか。

これは、辞書を製作する
出版社の方達のお話です。

その中で、定年退職間近の荒木さんという人物が
自分の変わりとなる人材を捜します。

ある日、人と接することが苦手な
馬締(まじめ)君と言う名の青年と出会います。

適性を確かめるために投げかけられた問いが
「君は、『右』を説明しろと言われたら、どうする?」

馬締くんは聞き返しました。

「方向としての『右』ですか、思想としての『右』ですか?」
(本当だ!、方向だけじゃなかった、と気づかされました。)

彼は考えます。
「ペンや箸を使う手?心臓のないほう?」
しかし、適切じゃないと悩みます。

そして出した答えが
「体を北に向けるとき、東にあたるほう」


あぁ、なるほど!と感心しました。

では、他にどのような説明の仕方があるのでしょうか。
いろいろな辞典を見てみました。


・「明」の「月」のある側。

・12時を正面にした時の3時。

・「リ」の字の線の長い側。

・「この本を開いた時の偶数ページがある方」

辞書によって、さまざまな説明がなされています。

辞書を開いた時に、
説明文の中にわからない言葉があった時は
またその言葉を調べなければなりません。

多くの人に、わかりやすく物事を伝えるのは
なんて難しい事なのでしょう。
 
けれど、そのような努力を必要とすることは
仕事や子育てなど、
さまざまな場面で見受けられます。
 
わかりやすいだけでなく
心も温まるような言葉で説明できたら
素敵ですね。
 
言葉の深さを
あらためて思い知りました。
 
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