「米酢・玄米酢・りんご酢・黒酢」の抗酸化力比較実験
5月26日、名古屋のデザイナーフーズ株式会社で「醗酵食品」の抗酸化力比較実験を見学。DPPH法の試薬で、色の変化を観察する。
「生命食セミナー」
http://www.designerfoods.net/study.html

画像写真左から、米酢、玄米酢、リンゴ酢、黒酢[1]、黒酢[2]
の順に、抗酸化力がだんだん強くなっているのが分かる。
老化が進行する原因のひとつとして、体の中の「活性酸素」がある。活性酸素は、最近よく取り上げられるようになってきた。
活性酸素は非常に不安定な酸素分子で、DNAやコレスチロール、細胞膜といった、人体に大切なものを酸化させてしまう。適度な活性酸素は免疫やエネルギー生産に有効なのだが、バランスが崩れると、老化、生活習慣病の元凶になってしまう、怖い存在だ。
そもそも活性酸素が増える原因として、喫煙、過度の飲酒、紫外線、過度の運動、ストレスなどがある。
人体には、SOD、カタラーゼ、グルタチオンペルオキスターゼといった活性酸素を抑制する酵素が、本来そなわっている。
ところがこの活性酸素抑制酵素(抗酸化酵素)は、加齢によって減ってくる。40代を過ぎるころからは急激に減少してくるから厄介なのだ。
抗酸化成分を普段から意識的に摂取することが必要になってくる。
抗酸化成分を多く含む食品のひとつが、伝統食である「発酵食品」。
今回、デザイナーフーズ株式会社主催の「生命食セミナー」のテーマは、発酵食品。同社測定研究室の実験見学会と丹羽真清さんの講義が5月26日に開催されたので、参加してきた。
冒頭の試験管写真が、その実験結果の様子。
[1]DPPH試薬を入れる前→[2]途中経過→[3]反応終了後 という順番があるのだが、冒頭では[3]反応終了後を掲載してみた。
以下、時間経過順に3枚の画像を並べている。
米酢、玄米酢、リンゴ酢、黒酢[1]、黒酢[2] を希釈したもの。
DPPH試薬を入れた直後
反応終了後
一番成績のいい黒酢[2]は、岐阜県の醸造元による製品で、ちょっと特殊かもしれない。
黒酢[1]は、全国的に名の知られる、どこでも買えるメーカーの製品で、リンゴ酢も同様。
リンゴ酢の成績がいいのが印象的。実は、私自身、近所のスーパーでリンゴ酢が飲みたくなって購入したばかりだった。
なお今回の実験見学会には登場しなかったのだが、圧倒的なポイントを獲得した最優秀の酢がある。ちょっと「お高い」ので、見学の実験材料にはできなかったそうだ。
それは、ブドウ果汁を非常に長い年数、樽で熟成させた、イタリア特産のバルサミコ酢だ。
バルサミコ酢
ブドウ果汁はそのままでもポリフェノールという抗酸化力の高い成分を含んでいる。それを長期間発酵熟成することによって、抗酸化力を高めているのだという。
さて、一般的に、「お酢のチカラ」として、次のようなものがあげられる。
★抗菌作用:酢酸
★高血圧予防:血圧の低下
★骨粗鬆症予防:カルシウムの吸収促進
★疲労回復:グリコーゲンの再補充
★メタボ予防:内臓脂肪、血中脂質の減少
★抗酸化力
以上、「生命食セミナー」の実験見学会の一部を紹介した。
発酵食品の講義の紹介は、別の機会に書いてみたい。
「生命食セミナー」はデザイナーフーズのHPから参加申し込みすることができる。
http://www.designerfoods.net/study.html