他人の文章を引用するときの注意点とは? | 健康情報を考えるブログ

他人の文章を引用するときの注意点とは?

私も生徒として在籍する、あるアフィリエイト塾のフォーラムで、「他人の文章を引用するときの注意点」について、質問がありました。


著作権の問題をどう考えたらいいか、という問題を含んでいます。


「引用」と「著作権」の関係については、ネット上に情報はたくさんありますので、調べれば分かります。


ただ、判断する条件が多岐にわたっているので、理解しにくいのではないかと思います。


「リライトすればいいんじゃないか」という発言もよく目にしますが、「引用」と「リライト」は全く別の次元の問題です。


「引用」と「著作権」の問題を考える時に、混乱してしまわないように、整理して考えてみましょう。





この問題にはいろんな要素がからんでいます。


[1]原文が著作権保護の対象かどうか
[2]転載・複製ではなく、引用なのかどうか
[3]著作権を侵害しない引用になっているかどうか
[4]改変・リライトはするべきなのか、してはいけないのか


などの条件の、どちらにあてはまるかを判別して、組み合わせて判断する必要があります。




[1]原文が著作権保護の対象かどうか


★A:権利を放棄する明言がない限り保護対象と考えたほうが安全です。
★B:著作権フリーの文章であれば自由に転載・引用してよいはずです。




[2]転載・複製ではなく、引用なのかどうか


★C:上記[A]に当てはまる場合、「転載・複製」は、許可が必要です。
★D:上記[A]に当てはまる場合でも、「引用」であれば許可が不要になる

    場合があります。




[3]著作権を侵害しない引用になっているかどうか


★E:上記[A,D]に当てはまる場合「引用のルール」を守れば、著作権

    侵害とはなりません。
   

   副次的な引用文の場合で、次の条件を満たす必要があります。

   許可は不要です。
   

   ●意味的にも分量的にも主要な文が、引用文の他にあること
   ●引用文の出所・原作者を明記すること
   ●引用文の改変を行わないこと
   ●引用をおこなう理由があること


★F:上記[A,D]に当てはまる場合でも、「引用のルール」を守らないと

    著作権侵害になります。「許可」が必要になります。




[4]改変・リライトはするべきなのか、してはいけないのか


★G:上記[A,D,E]に当てはまる場合に、「改変・リライト」は行っては

    いけません。
★H:上記[A,D,E]に当てはまる場合でも「改変・リライト」をすると

    著作権侵害になります。




以上をわかりやすくまとめると、


著作権保護の対象の文章であっても、「引用のルール」を守れば「無断で」引用してよい。改変・リライトはこの場合「してはいけない」ことに注意。



ということになると思います。





以下は、「引用」の話題から少し脱線した話になります。


「リライト」と「引用」は全く別のものであると考えるべきです。リライトする場合を考えてみましょう。


●「翻案」も著作権保護判定の対象になります


発想・アイデア・趣旨・ストーリーなどが独創的で、たとえ言い回しを変えたとしても、元の文章が想定できるような場合、リライト文でも「翻案」と見なされる可能性があります。


ですから、記事の材料をネットや書物から取得する場合は


★「引用」の手法を使う。
★翻案にならないくらいに素材を分解し、自分の言葉で再構成する。
★著作権フリーの文章を使う。


などの手法が有効だと思います。


ふだん私たちがよくやっている「リライト」は形式上「翻案」にあたるケースもあるのではないかと思います。


ただ、一般的な解説や知識の読み物で、調べればだれでも到達できるレベルのものであり、発想・アイデア・趣旨・ストーリーなどが独創的でなければ、言いまわしや文体を変えることで、通常問題になることはない、と考えることができそうです。


権利侵害が気になるなら、現実的な対応策としては、サイトに連絡先を必ず書いておくことです。なにかの問題があった場合でも、初期段階で対処すれば、軽微なもので済みます。