「営業CF」から読み解けるもの

ここでは会計期間の本業の現金の増減を示す訳だが、そもそも商売をしていて通常、現金が目減りしていては良好とはいえない。
CFがマイナスになる要因としては、過剰在庫などによる棚卸資産の増加、売掛金などの増加があり、逆に減少したり買掛金などの仕入債務が増加すればプラスの要因となる。


過剰在庫などの棚卸資産の増加は会計上の利益減少にはならないが、CFでは現金の減少となるためマイナスとなる。
また、売掛金などの売上債権の増加は当然利益となるがCFでは現時点で現金ではないのでマイナスに働く、つまり当期純利益では見えないものがCFでは見える訳だ。


ここで平成20年10月15日付けで民事再生法の手続きを開始した東証1部上場の新井組の当期純利益と営業CFを比較してみる。

平成16年12月決算 当期純利益 172百万円 営業CF 418百万円

平成17年12月決算 当期純利益 236百万円 営業CF 5078百万円

平成18年12月決算 当期純利益 276百万円 営業CF -2818百万円

平成19年12月決算 当期純利益 172百万円 営業CF -5000百万円

平成18年決算から当期純利益では解りづらいが営業CFはマイナスとなっていることがわかる。


続いて株価を比較すると(決算の情報開示が翌年2月中旬頃)

平成17年2月 220円強

平成18年2月 250円前後

平成19年2月 145円前後

平成20年2月 60円弱

以上、これだけで全てを判断することは出来ないが、純利益では見えない企業の実情、当然PBRやPERなどの株価指標では埋没してしまうものが「営業CF」を交えることで疑義や確実性を読み解くことが出来るのだ。

つづく(暇なときに)