ワンコイン健診と郵送健診 | 21世紀の健康社会を創造する

ワンコイン健診と郵送健診

 昨日、三鷹ネットワーク大学で「第Ⅰ群社会的課題の解決に挑む起業家たち」
 第1回 革新的なモデルで新しい医療サービスを提供する「ワンコイン健診」

 社会起業家として有名なケアプロ株式会社 代表取締役 川添高志氏の講演会があった。医療ベンチャーで起業した。「健康保険をもっていない社会的弱者で健診ができない人たちに低価格、短時間でできるワンコイン健診」を考えた。
 チーム医療と言いますが医療は医者を中心とした社会です。そこに健診検査というビジネスを持ち込んだのだ。現在、取り組んでいるワンコイン健診の事業の詳細とその社会的意義が熱くやさしい言葉で語られた。ぎらぎらした所がなく冷静でそのビジョンをのべた。


引用:http://www.youtube.com/embed/72ULF9xK-Qg
彼は、東大附属病院で看護師の勤務を経て2007年12月にケアプロを起業した。


社会的背景のニーズ
生活習慣病が医療費の3割、死因の約7割
健診未受診率約4割で健診弱者3500万人の存在で
十分事業が成り立つ。ワンコイン健診!

ケアプロとは
1. マクロ的な社会的課題を解決できる→社会的に貢献
2. ミクロ的な市民の健康課題を解決できる→市民から喜ばれる
3. 新しい医療ニーズに対応→新しい産業を創出

大切にしていること
1. 社会的使命を持つこと
2. 既存市場との利害関係
3. 参入障壁となるビジネスモデル構築(商標や特許)
4. ブランデング
5. 失敗を恐れず、挑戦し続ける志

事業の流れ
ケアプロ健康サイクル      (PDCAサイクルを回す:北村)
①健康考える→②検査する→③気づく→④行動する
          ↓
        ⑤健康改善
→①健康考える→②検査する→③気づく→④行動する
          ↓
        ⑤健康改善

ケアプロ利用者N=932 2008年2月
利用者の目的 ①健診を受けておらず健康が心配②健診で要注意と言われて経 
       過が心配
年齢 20代8% 30代12% 40代20% 50代26% 60代24% 70代以上
    10%
性別  男性42%  女性58%
職業  主婦32% 無職18% 自営16% 会社員16% フリーター15%
    他3%
検査結果 異常値が出るケース3割

そして川添高志氏はつぎの課題をあげた。
1. 展開場所確保
2. 人材育成
3. ブランデング・メディア活用
4. 検査機器開発
5. 検査後のサービス提携
6. 海外展開 アジアなど
7. 企業CSRとのコラボ
8. 事業投資・ファイナンス
出典:講演会スライド

この事業のたいへんな部分。
一番の問題点が患者さんを採血すること。医療行為で医師法違反になります。
あくまでも医師の指導監督・指示のもとで採血をしなければなりません。
お客さん(健診者)に自己採血して頂くことが原則になります。
血糖検査はSMBGです。あくまでも検査値はモニタリング値になります。
病院でやるがPOCTです。ですから川添高志さん、行政との関係で苦労が絶えないと思います。健診弱者3500万人の社会問題を解決するために、国民の身近な健診臨床検査の普及のためにもがんばってください。

もう一つは、郵送健診です。

引用:http://www.youtube.com/embed/UfCxxjeLA58
人間ドックをゆっくり受けている暇はないが、健康管理はしたいという人に受けているのが郵送検診(遠隔検診)。現在利用者は年間約40万人。

自宅にいながら気にかかった時に手軽に受けられる郵送検診は確かにメリットも多いが注意点が多いです。
一番の注意点は採血の仕方である。(これも自己採血である。)
正確に説明文を理解できるか。
輸送時の温度変化が問題である! 変化をみるモニタリングの仕掛けが必要。
特に出血傾向のあるお客様(健診者)である。

病院での検診に比べて検査内容によっては精度にばらつきなどがあるので1回の検診の結果は、あくまでも目安。

健康なときから定期的(6ヶ月~1年)に受けて、病気の早期発見に役立てるのが正しい活用法。症状があれば必ず病院で検査すること。
一般尿検査は新鮮尿が必要。大腸癌検診用の検便は、夏場、暑さで精度が落ちるので避けたい。

健診内容と参考値段
大腸癌検診 \2,800 便潜血検査(2回採取)

肺癌検診 \3,300喀たん細胞診。X線で分かりにくい中央部(肺門部)をカバー。喫煙者は特に必要。

胃癌\4,600血液検査(ペプシノゲン) 前ガン症状と言われる胃の萎縮度合い、ヘリコバクターピロリ菌の有無を検査。但し、若い人ではがんがあっても胃の萎縮を伴わない場合もあるので絶対的なものではない。

前立腺癌\3,300血液PSA検査

膀胱癌 \3,300顕微鏡で直接がん細胞を検出(尿細胞診)

子宮頸癌 \3,500子宮頸部の細胞を採取し分泌物細胞診

骨粗しょう症 \3,800尿DPD検査
尿一般検査\1,300蛋白・尿糖・潜血を検査。

尿妊娠検査\1,900受精着床すると約2週間前後で陽性となる
糖尿病 \4,200 HbA1cを調べる
肝炎\5,000B、C型肝炎ウイルスの有無
肝機能\3,900GOT、GPT、γ-GTP等
出典参考:http://www.ne.jp/asahi/web/oki/health/kensin.html
  専門家として誤解を生む注意点を改変しています。


最後にワークショップがあり川添高志さんに参加していただきご指導を受けました.特に強調したのがビジネスリテラシーでした。ありがとうございました。