私が集めた小麦に関する情報をまとめました。(加筆したため再アップします)

※私個人の見解も入っているので、もし誤った情報があったらごめんなさい。

月見 小麦の歴史

小麦の栽培が始まったのは約1万年前と言われています。 その頃に栽培されていた小麦は「古代小麦」と呼ばれ、最も有名な古代小麦がスペルト小麦。イタリアではスペルト小麦をFarro(ファッロ)、ドイツではDinkel(ディンケル)、スイスではSpelz(スペルツ)と呼ぶそうです。

 

20世紀に入る前まで世界の主流はスペルト小麦。

古代小麦は硬い皮殻を持つため病気や害虫に強く、無農薬でも栽培しやすいというメリットがありました。 また全般的に消化が良く栄養豊富で、小麦アレルギーグルテン不耐症セリアック病の症状も出にくいと言われます。 

ヨーロッパにおける30年間の経験値によると、小麦アレルギーを持っている人が古代小麦を食しても85~90%は発症していないそうです。

 ※古代小麦を使った製品は現在も有機認定された品や無農薬の商品がとても多いです。

 


ところが1940年代から1960年代にかけて、米や小麦など穀物の収穫量が上がるよう遺伝子操作した品種を利用したり、化学肥料を大量に使用する「緑の革命」がおき、矮性小麦(現在売られている小麦粉)が作られました。

 

人工交配で作られた収量の高い矮性小麦は、あまり成長せず背が低いまま成熟するので収穫の手間が軽減しました。その代わり地面に近いため害虫に弱く、穂の間を風が通りにくいため病気にも罹りやすかったので、農家は殺虫剤などの農薬を使用せざるを得なくなりました。

この小麦は成分も従来の地品種とは異なる性質を示し、特にグルテンが強く、この小麦で作る生地は多くの水を取り込みやすくなり弾力性が増しました。

パンを早く発酵させるために大量のビール酵母を投入しても、それを受け入れる能力が高い。パンだけでなく、ピッツァや菓子類もこの新品種で作られるようになったため、地品種の小麦(古代小麦)は急速に衰退の一途を辿り、すっかり消滅してしまった品種も多々あるといいます。

 

 


生産量が2倍以上になって天災にも強く安価 キラキラおかげでアジアの食糧危機回避につながった中国は小麦のおかげで飢餓を免れ、その後爆発的に人口が増えたと言われているそうです。

 

ですが現在の小麦は栽培中に大量の農薬が使用されますし、輸出の際には殺虫剤・防かび剤などのポストハーベスト(収穫後に使用する農薬。日本では使用禁止)も使用されています。
またアレルギーの原因となる「グルテン」も2倍以上含まれています。

 

 

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ここで素朴な疑問が1つ…うずまき

もし本当に「グルテン」がアレルギーの原因で体にも良くないものなら、もっと昔から小麦アレルギーの人があふれて、グルテン除去食(グルテンフリー)が早くに広がっていたのでは…?

 

スーパーで売っている小麦粉って、栽培・収穫・加工・流通… 

色んな工程を経て海外から輸入されているのに、改めて考えるととても安いです。 

 

最近では「グルテンそのものではなく、現代の小麦の品質の低下が様々な不調を引き起こすのではないか」との意見もあるそうです。

小麦は遅くとも紀元前8000〜9000年頃には人類によって栽培されていて、それだけ長い時間を一緒に過ごしてきた小麦に対して、突然アレルギーを発症する人が増えているというのは、あまりに不自然じゃないか?それまで慣れ親しんできた小麦とは別の何かが作用しているからじゃないか?というのが 昨今の有識者たちの見解のようです。

 

食糧危機を回避したり価格が安くなったり、ある側面から見たら素晴らしいことなんだろうけど。。 

現代の小麦はその代償として、本来あるべき姿とは違う、なにか不自然なものに変化しているのかもしれません。