■ コント: 桃太郎
■ BitingRABBITs [ ポビにょん & すいつ夫 ]
ポビにょん: 最近、かなり桃太郎に凝ってましてね。
すいつ夫 : 桃太郎に凝る?
ポビにょん: ええ、最近、ウィキペディアで知ったのですけどね。
すいつ夫 : 桃太郎を?
知るの遅すぎるだろ。
ポビにょん: ええ、まあ・・ (俯く)
すいつ夫 : そんなに落ち込まなくても。。
ポビにょん: そこまでひどく罵られるとは思ってもみなかったもので。。
すいつ夫 : そんなにキツい言い方したか?
ポビにょん: まさか、桃太郎に凝ってるって言っただけで
こんなひどい仕打ちがあるなんて・・。
すいつ夫 : 何にもしてないよ。
え、何にもしてないよね?
ポビにょん: まさに、ここが鬼が島かも。。
すいつ夫 : そんな・・
いいよ。。
桃太郎の話し聞かせたいんでしょ。
しっかり聞くから、どうぞ好きなだけ話して。
ポビにょん: どうしても、聞きたい?
すいつ夫 : う・・ん・・・。
ポビにょん: それじゃあ、忙しくて時間もあまりないけど、
どうしても聞きたいっていう君のために、
今夜も聞かせるね!
「桃太郎~」
すいつ夫 : わ~。 (拍手する)
(小声で)結局、また聞かされるはめになった。。
ポビにょん: 昔々、あるところにおじいさんとおじいさんがいました。
おじいさんは、山へしばかりに・・
すいつ夫 : おい、なんでふたりともおじいさんなんだよ!
出だしから間違ってるだろ。
ポビにょん: それでは、仕切り直しまして。
昔々、あるところにツーメンがいました。二人は・・
すいつ夫 : もっとおかしくなってるだろ。
当時はそういうライフスタイルは定着していなかったと
思うから・・、
とりあえず、おじいさんとおばあさんのままで話をすすめてくれ。
ポビにょん: 昔々、あるところにおじいさんとおばあさんが
仲睦まじく暮らしていましたとさ。
すいつ夫 : おわるな!
始まってもいないのに話を終えるな。
ポビにょん: 昔々、あるところにおじいさんとおばあさんが仲睦まじく
暮らしていました。
おじいさんは山へしばかりに、
おばあさんも山へしばかりにいきました・・
すいつ夫 : 二人とも?
ポビにょん: 二人とも。
おじいさんはあまり仕事熱心ではないため、
おばあさんがこうして物陰から監視しながら、
たまには厳しく檄を飛ばす必要があるのです。
すいつ夫 : 怠惰なおじいさんだなあ。
しかし、おばあさんも物陰からではなく直接言ったらいいのに・・
それで、だれが川に行くの?
ポビにょん: 誰も行きません。
すいつ夫 : 誰も川にいかなかったら、話が進むまんだろ。
ポビにょん: 毎日、芝を刈っては、たまにサボり、
そして檄を飛ばされ、
また芝を刈り。
人生とはこのように単調なことの繰り返しなのです。
そんな劇的な変化はそう滅多にあるものではありません。
すいつ夫 : まあ、確かにそうだけど・・
でも、それじゃあ桃太郎の話が始まらんだろ。
ポビにょん: そんなシンデレラストーリーなんて滅多にあるもにでは
ないのです。
すいつ夫 : シンデレラストーリーじゃなくて、桃太郎!
なんだよ、そのうまいこと言ってやったみたいなドヤ顔。
ポビにょん: ねえ?
すいつ夫 : ん、なに?
ポビにょん: 桃次郎の話聞きたい?
すいつ夫 : もしかしたら、桃太郎の話が続かなくなって
内容変えようとしてるんだろ?
ポビにょん: 桃次郎の話の方が、もっとエキサイティング天狗よ。
すいつ夫 : なんだ、そのエキサイティング天狗ってのは?
ポビにょん: 桃次郎は、クルーソー・ロビンソン顔負けなんだから。
すいつ夫 : だからなんなんだ、その変な名前は?
クルーソー・ロビンソン?
だれ?
ポビにょん: 桃次郎は、桃に乗ってどんぶらこと、
桃太郎が乗っている桃に続いて川を下っていました。
しかし、川の中流でおばあさんが桃太郎の乗っている桃を
拾い上げたため、桃次郎は途端に方向がわからなくなり、
無人島に漂着しました。
桃次郎は、無人島をぐるりと一周するうちに、
ここが鬼が島だと気付きましたが、特に問題はありませんでした。
すいつ夫 : なんで?
ポビにょん: 桃次郎は、オニたちが桃次郎に対して憧れの眼差しを
向けているのを背中に感じていたのです。
すいつ夫 : ほう。。
ポビにょん: それもそのはず、
桃次郎は、長い間桃のなかにいたので
着物に桃の汁が染み込んでおり、
その甘い香りに誘われて山ほどのカブトムシが桃次郎のまわりに
集まっていました。
そして、そのカブトムシが作る輪を囲むように子オニたちが、
その子オニたちが作る輪を囲むように親オニたちが
桃次郎のまわりに集まっていました。
また、鬼が島で、カブトムシなどを見せる昆虫園と、
オニの暮らしぶりを紹介する郷土資料館を開園したことで、
島の財政は大変潤いました。
こうして、桃次郎とオニたちはとても平和な日々を
過ごしておりました・・
すいつ夫 : それで、桃太郎は?
ポビにょん: 桃太郎は、おじいさんとおばあさんの家で
こちらも幸せに暮らしておりました。
桃太郎はイケメンだったのと、
桃の甘いフレグランスのおかげでたいへんモテました。
めでたし、めでたし。
すいつ夫 : 鬼が島に行かないの?
ポビにょん: 桃次郎が行った。
すいつ夫 : オニと戦わないの?
ポビにょん: 戦う理由がないよ。
すいつ夫 : やはり、オニがあばれまわって、それを桃太郎が治めないと
桃太郎の物語じゃないよ。
ポビにょん: じゃあ、こんなのどう?
すいつ夫 : どんなの?
ポビにょん: むかしむかし、あるところに
おじいさんとおばあさんがいました。
おじいさんはやまへしばかりに、
おばあさんは川へ洗濯に行きました。
おばあさんが川で洗濯をしていると、
上流からどんぶらこどんぶらこと
赤ちゃんオニがやってきました。
「まあ、かわいらしい赤ちゃんオニだこと!」
そういって、おばあさんは、赤ちゃんオニを家へ連れて帰り、
おじいさんと一緒に大切に育てました。
若者に育っていくにつれてオニは人並み外れた体力で
あらゆるスポーツに秀でて学校の人気者になっていました。
そんなある日、学校の遠足で桃園へ桃の食べ放題に
行くことになっていたのですが、オニは都の代表選手に
選ばれてしまったため遠足に行けず、
代わりに強化合宿に参加しなくてはならなくなりました。
いつもは、おじいさん、おばあさんをいたわる良いオニですが、
さすがにこのときは、ベッドの上でうつ伏せて長時間、
泣いたり叫んだりと大変でした。
オニが何よりも桃好きなのをよく知っている
おじいさんとおばあさんは、オニをかわいそうに思い
近所に住む桃太郎を呼びました。
桃太郎は、オニの部屋に赴くと、
体に付いていたカブトムシをオニにあげました。
すると、オニは大いに喜びましたとさ。
めでたし、めでたし。
すいつ夫 : やっぱカブトムシ好きなのか!