ほとんどの経営者の方がこう言います。
なぜこうなるのでしょうか。
会社を始めてほんのしばらくの間は売上がそのまま売上入金であり、仕入と諸経費は
そのままお金が出ていきますので、損益計算とキャッシュフローが違ってく
るなんていう事はありません。
最初は自宅の一室で何の設備もなくやっていましたので、損益計算がそのままキャッシュフローでした。
しかししばらくすると自宅が事務所では大変不便なので事務所を賃借し移転します。
その時に保証金を払います。通常保証金は家賃の10 ヶ月程度ですから、50 万円の家
賃に対して保証金は500 万円です。車がないと不便なので車を買います。代金は300
万円ですが期の終了間際に買ったので減価償却費はほとんどありません。
コンピュータも買いました。1 台ではなく3 台も、その代金が200 万円です。
今期は売上が1,000 万円ですが、経費は200 万円で、減価償却費は100 万円ですので
損益計算上の利益は700 万円です。700 万円の利益に対して税金は280 万円です。
かたやお金の支出は保証金の500 万円、車の300 万円、コンピュータの200 万円と経
費の200 万円と税金の280 万円の合計1,480 万円です。
売上1,000 万円で利益が700 万円なのにキャッシュフローは480 万円の赤字です。
かくして会社は利益が出ているのにお金がありません。