大きな地震のあと、散乱した食器や倒れた家具を見ると、すぐ片づけたくなります。
しかし最初に判断すべきなのは、「どこから片づけるか」ではなく、「この建物へ入ってよいか」です。
まず、少し離れた安全な場所から家全体を見てください。確認したいのは、建物の傾き、基礎や柱の大きな損傷、そして瓦・外壁・窓ガラスなどの落下のおそれです。玄関が開きにくい、床が急に傾いた、柱や壁に以前なかった大きな割れがある、といった変化も軽く考えないほうがよいでしょう。
国土交通省は、大きな揺れを受けた木造住宅について、損傷により構造耐力が低下している可能性があるとして、地震後の安全チェック方法を公開しています。また、大規模な地震では自治体による「被災建築物応急危険度判定」が行われることがあります。赤は危険、黄は要注意、緑は調査済みを示しますが、これは罹災証明のための被害認定とは目的が異なります。
危険が疑われる建物へ、荷物を取りに一人で戻るのは避けてください。余震で、最初の揺れでは落ちなかった外壁や瓦が落下することもあります。
修理やリフォームを考えるのは、安全を確保し、被害を写真で記録してからです。築古住宅では、見える内装より先に、雨水の侵入、配管、構造、安全に関わる部分を確認します。
家を守る判断の前に、まず人の安全を守る。それが地震後の最初の一手です。