魅力ある人材
さて、昨日の続きです。
ちなみに少し長いです。
今回、僕が採用した人の魅力がどこにあったのか?
ということについて書くつもりですが、その前に
会社が求めているものについて説明します。
今回の募集職種は「ポータルサイトの運営」でした。
といっても、うちの会社はWEBサイトの制作会社なので
WEB制作(デザイン・コーディング)が出来ることが
前提になります。
自社で運営しているポータルサイトが、より良い媒体と
なるように、企画・運営をお任せしたいという事ですね。
そういった事を求人のページに記載しておりました。
ですが、応募者が伝えてくれる事といえば、
「今まではこんな会社で働いていた」
「今までにこんなサイト制作に携わった」
「今までにこんなことをしてきた」
「自分はこういうことが出来る」
などがほとんどです。
もちろん、ここに挙げた内容がダメだという
ことではありません。
そういうことも知りたいです。
ですが、一番知りたい事は別にあるのです。
もう一度、応募者が伝えてくれた内容を見てもらえますか?
ここには共通点があります。
それは、みんな「自分の事」なんですよね。
今までにどんなサイトに携わってきたのか、どんなことを
してきたのかというのは、全て自分の話です。
そうではなくて、何よりも一番知りたいのは
「うちの会社について考えてくれる事」
なのですよ。
これは、商品紹介の基本でもあるのですが、
ある商品を勧めている営業の人に
「商品のスペック」
「商品がどれだけ優れているか」
ということを言われて、その商品が欲しくなりますか?
そういうことよりも、
「その商品を買って自分が得られるもの」
「その商品はどういう時に使うのが良いのか」
なんてことを教えてくれた方が、欲しくならないですか?
会社が人材募集の際に思うことも一緒なんですよね。
求人というのは、「自分という商品」を売り込む場です。
その場合に会社が知りたい事というのは、スペックではなくて
「その人を雇ったら、会社がどうなるのか」なのです。
それなのにみんな、自分の事について考えるのに必死で
それを上手に伝えるテクニックだけが発達するので、
特長がなくなってしまうわけです。
そんな中で、昨日から入社した人は
・ポータルサイトの検索順位を調べた
・サイトの課題を自分なりに考えた
・競合となるサイトを確認した
・会社に利益をもたらす未来を考えた
こういう行動を起こしてくれていました。
これは魅かれますね。
正直言って、この人のWEBデザイナーとしてのスキルは
現時点ではまだまだ低いです。
当初求めていたレベルにも達していないかもしれません。
でも、そんなのは半年や一年やっていたら、誰だって
ある程度は身に付くことなので、これからでもいいのです。
それよりも、「与えられた情報から、相手が何を求めているか
を考えて行動する」という意識を持った人は、それを補って
余りある、何物にもかえ難い人材です。
大事なのは「今のスキル」よりも「意識」。
これを真剣に考えて行動を起こすことができる人は
きっと採用されると思いますよ。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。