しみじみしなければ人は動かない

ChatGPTの有料版「ChatGPT Plus」に申し込んで順番待ちしていたんですが
先日やっと、OpenAI からインビテーションのお知らせが届き
晴れてGPT4を使えるようになりました。

いままで、なんとなく「無料版のGPT3.5でもいいかなー」って思って
有料版にしてこなかったんですけど、
決め手はやはり2023年10月5日から
ChatGPTで画像生成AI「DALL-E3」が日本でも使えるようになったことですね。

で、GPT4を使ってみてどうだったかというと、

いやあ、楽しい！！！

DALL-E3も最高に面白い！！

いつまでも遊んじゃいます！

難しいプロンプトとかまったく気にしないでも
GPT4に日本語でお願いしたら
それっぽいAI画像がどんどん作れちゃいます！

※和テイストの女性をゼロから生成してみたらこんな感じのイメージがあっという間です

AIが人類の知能を超えるシンギュラリティが起こるとか、
人が職を失うとか、生活までAIに支配されるとか
いろんな怖いイメージを打ち出してくるメディアもありましたが、

いま私の感覚では、「AIは最高なおもちゃ」！！

ぜひ、試してみてください。

お勧めです！！

で、今日は「しみじみ」というキーワードについて話してみます。

◆しみじみは「人を動かす」重要な要素

『しみじみしないと人は動かない』

という教えがPR（パブリックリレーション）、広告の世界にはあります。
ビジネスとして人を動かし、その企業や商品のことを好きにさせたり、
購入に結びつけることを仕事として請け負っているプロフェッショナルたちが
「人を動かすために、しみじみさせる」ことは効果的であると考えているということだ。

「しみじみ」という美しい日本語を漢字で書くと
染み染み／沁み沁みと書き、
心の底から深く感じるさま、心に深く染みこむことを指した言葉。

いかにもジワーッと心の中に染み渡っていく感じがしますよね。

このような「しみじみ」、
英語で言うとディープエモーション
これが世界的に「人を動かす」重要な要素になってきているということ。

「人を動かす」には、理屈じゃなくて感情、
深いレベルでのエモーションの介在が必要になるわけです

◆エモーショナルな広告キャンペーンの例

「しみじみ」や「エモーション」を効果的に使用した
ブランディング広告の有名な事例で
私がパッと思いついたのは
ダヴの「リアルビューティースケッチ」

このキャンペーンは、感情を効果的に使用して
ブランドのメッセージを伝え、
視聴者の心に深く響くことを目指しています

人が何に感動するかはそれぞれであるから
より多くの人にとって最も意味のある経験を
提供することを考え抜いて作られている事例ですから
参考になるので見てみてください。

この、ダヴの「リアルビューティースケッチ」は、
自分自身の美しさに気づくことがより幸せな毎日を送るための
第一歩であるという考えに基づいたキャンペーンです。

このキャンペーンでは、米国連邦捜査局（FBI）の似顔絵捜査官ジル・ザモラ氏に、
女性の似顔絵を2枚ずつ描いてもらうという実験が行われました。

まず、ひとりの女性に自分の容姿を説明してもらい、
それに基づいてザモラ氏に似顔絵を描いてもらいました。

次に、第三者の説明に基づいてザモラ氏が似顔絵を描き、
本人と第三者の説明がどう違うのかを比較しました。

その結果、2枚のまったく異なる似顔絵ができあがりました。
その2枚を比べてみると
第三者の描写に基づく似顔絵のほうが、
美しく、幸せそうで、事実に近い姿を表現していたのです。

その事実を伝えた後に
「あなたは、自分が思うよりも、ずっと美しい」というメッセージが伝えられます。

この動画は、公開後12日間で5,000万人以上の人が視聴し、
現在までに1億8,000万回近く視聴されています。

ダヴは、自分の美しさに自信のない80%の女性に対して、
「自分の美しさを見直してみませんか。
　あなたは、自分が思うよりも、ずっと美しいのです。
　他人の目で見れば、簡単にわかりますよ」
というメッセージがしみじみと伝わるような作りになっています。

そのことにより、このキャンペーンは、
多くの人々に感銘を与えました。

◆空気を作るという感覚

冒頭でも話したとおり
「しみじみしなければ人は動かない」と言われています。

ダヴの事例はほんの1例でしかありませんが
まさに世界の潮流も「感情」に訴え
当事者意識を持たせることが
人を動かす為には必要不可欠という考え方をしています。

これまでPRの役割は
世の中に大きな話題を作りだしたり
大きなうねりを生み出したりすることを目的とし
それに従事しているプロフェッショナルたちも
そうしたアプローチを得意分野としてきました。

それはそれで今後も重要なのだけれど
いくら大きな話題になっても
動かしたい人が動かなければ意味はないという
事実を冷静に受け止めなければならない流れが生まれています。

しみじみ
空気を作るという言葉が表すように
受け手の心に意図した感情が自然発生するような
空気をつくるようなアプローチが
今の時代には求められています。

いろいろなアプローチで人は動くものですが、
それでもやっぱり「しみじみ」しないと
人ってなかなか動かないよね
というのが現在の本質的な共通認識になっているんですね。

◆どうやってしみじみ感を作るのか

ではどうやってしみじみ感を作るのか？

一般的に人の心に「しみじみ」を生み出すために
以下のアプローチがあるといわれています。

『共感』『ストーリーテリング』
『感謝』『美しい言葉や詩』『音楽』

です。

解説していくと、

まず『共感』、
共感は相手の感情や経験を理解し、
それを示すことで、深いつながりを作り出すことです。
誰でも感じたことのある故郷に対する郷愁から
焼き肉の匂いを想像した途端お腹がすいてくるというようなことまで
みんなが共通に感じてきた記憶にアプローチします。

そして『ストーリーテリング』、
言わずもがな、物語は人々の感情に強く訴えかける力があります。
感動的なエピソードや人間の経験を共有することで、人々の心に深く響くことができます。

次に『感謝』
人々に感謝の気持ちを示すことは、相手を尊重し、価値を認める強力な方法です。

『美しい言葉や詩』、
言葉は強力なツールであり、美しく、感動的な言葉や詩は人々の心に深く響きます。

そして『音楽』、
音楽は普遍的な言語であり、様々な感情を引き出す力があります。
美しいメロディーや歌詞は人々の心に深く響きます。

これらのアプローチは、
人々の心に「しみじみ」を作り出す効果があります。
当然、組み合わせてもOKですし、
『ストーリーテリング』は
おおかた『共感』や『感謝』『美しい言葉や詩』を内在します。
動画であれば、『音楽』でその効果を最大限に高めることが出来るのです。

つまり、しみじみを作り出すのに
ストーリーテリング以外の方法もないわけではないが
ストーリーテリングがしみじみを作り出すのに最も強力な方法なのです。

そして、人を動かすためには、しみじみが
やはり強力な方法となるわけです。

◆ストーリテリングの時代

インターネットの普及によって
私たちは日々、膨大な情報にさらされることになりました。

情報の洪水、商品のコモディティ化、
生活者の多様化、企業への不信感の増大といった
消費とビジネスの大きな変化によって
セールスのためのメッセージの伝え方も大きく変化してきています。

そんな状況において、
いま、ストーリテリングの時代だと言われているんですね。

しみじみを人の心に作り出し、人を動かせるという点でも
ストーリーテリングの持っている力は想像してもらえると思うのですが

ストーリーテリングの力は
もっと単純で簡単な事実に気が付けば
誰もが実感できるはずです。

文字通り、ストーリーテリングは物語を語る技術なわけです。

ちょっと思い出してほしいのですが、
あなたは自分が幼い時に
親に読んでもらった物語、お話がきっとあると思います。

そして、その内容を意外と覚えている事実に
改めて驚かないでしょうか？

その物語を聞いてから今までに
様々な数多くの情報に接触してきたはずです

そのほとんどを忘れてしまっているにも関わらず
親から聞いた物語の内容は覚えている。

これはほとんどの人が実感する事実です。

そうそれが物語のパワーなんですね。

ほかことは忘れても
物語は覚えている

子供ながらにそれがしみじみ体験だったということです。

どうです？物語パワーを理解できましたか？

また、2時間聞いた講義の内容はあっという間に記憶から薄れていくのに
2時間の映画のストーリーなら、いつまでも覚えていて
人につたることもできる。
しかも、自分がどう感じたか？聞かれてもいないのに感想まで添えて話したくなる。

これも物語の力です。

何らかの情報を広く伝えたいとき
ストーリーテリングは最強の方法だと言えるのです。

あなたが、あなたの商品やサービス、
あなた自身のブランディングを伝えるメッセージ、
人の心を引き付けるコンテンツを作りたいと考えるなら

ストーリーテリングを用いることが
成功への近道になることは間違いありません。

ぜひ、ストーリーテリングの
効果的な方法論を学んで
あなたの人生を有利に進めるために使ってみてくださいね。

では、今回はここまでにします