Junya Vazquez | WEB MoSo

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2005年06月15日 エッセイより抜粋

僕は18歳まで、群馬県の北部の山あいの町で過ごした。

(カメラ イメージは 映画 八つ墓村の始まりのシーン 落武者が丘の上から集落を見つめている感じ、、、、)
白黒からセピア フルカラー

山間の沢を上って中学へ通っていた。

自分の呼吸、水の流れる音、木が擦れる音、沢ガ二の歩く音 が鮮明に蘇る。

その当時、客観的に自分を見る事はできなかったはずだが、バスケット部の朝練に向かう自分は霧もやの中にいた気がする。

(カメラ イメージは霧もや 濃いめの木々のグリーンがミストにつつまれる感じ、そのもやは空のライトグレーに同化する感じ)

静けさの中に雨が地面にあたる音、葉にあたる音、沢の流れに吸い込まれる音 を確かに感じていた。

今は、表参道の事務所でピストン西沢と秀島文香のJ-WAVEを聴きながら、雨の音など気にせずにいる自分がいた

今の仕事をしている以上、常に五感のどこからでも妄想モードに入れる自分でいたいと思う。

2005年06月28日 エッセイより抜粋

今、僕はパソコンから音楽をかけながら本を読んでいる。
shuffleというDJがをパソコンの中にいてかってに選曲してくれる。
先ほどからの流れは Better together (jack johnson)→She Will Be Loved (Maroon 5)→collide(Howie Day)
今ーきもちいな感じでここちよく夜風とともに時が流れていた。
そして一つの変化が起きた、

曲間 1秒

Oh japan ...........

強い者と戦うときはただ 自分を信じればいい
弱い者に真実を伝えるときは少しだけ気をつけろ
うらめうらめに愛が転がる
だれかの弱さを引き上げたいなどとうぬぼれた己の恥を
知ったなら 夕日をまっさかさまずりおちていくまえに
事実をどてっぱらで受け止めろ Oh japan ...........
JAPAN (長渕 剛)

涙が出てしまった。
ちなみに読んでいる本は三笠書房 会社の『経理』がよくわかる本
サブタイトルは 全ビジネスマンが必ず知っておくべき だ。

その本の内容からは相当な妄想をふくらませないかぎり涙までは行き着かない。

どこに触れたかというと 長渕 剛の声である。

その昔、小田急線の祖師谷大蔵という駅から歩いて25分以上かかる19800円の築30年の木造モルタルのアパートに住んでいた頃を思いだした。

今ではK-1ファイター小比類巻選手が『ミスターストイック』と言われているがそれよりもずっと昔に僕は『ミスターストイック』を演じていた。

もちろん風呂なし、トイレ別なので 一週間に数回 銭湯に行く。

(雪駄もしくは下駄をはき毛玉のついたジャージ手ぬぐいを首にかけたスタイリング)

帰りは場末の赤提灯で焼酎(お湯割り)を一杯ひっかけるという事にあこがれをもち、わざわざ場末の赤提灯を探した。

そこで 長渕 剛の登場である。

歌詞は忘れてしまったが『西新宿のおやじの歌』だったと思うが

内容は、居酒屋のおやじが、錆びた包丁を研ぎ鯛をおろし、出世払いでいいからさっさと食え、、、、、と長渕にたべさせるという感じだ。それを自分も体感した事があったのだ。

場末の居酒屋

空間構成
カウンターに5人
イスは丸いすトップはビニール(色は古びたライトレッド)
奥は座敷(ふすまの奥にはふとんがひいてあるのが見える
ふすまの絵は岩と川、数年はりかえられてはいない感じ)
壁は開業時に酒屋からもらった鏡(エッジは割れている)
だれかわからない演歌歌手のポスター

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数十メートルはなれたアングルから
赤提灯のみが輝き焦点があう

ふるびたのれんをくぐり
ガラガラーーガラ ピシャ ちょっと跳ね返っちゃう、、
ドア 2ミリあき

マスター:いらっしゃい
J:あいてますか?
マスター:どうぞ、焼酎?
J:あっ、はい
マスター:梅干しは?
J:はい
(なにも聞かずにお湯割り)

そんなデビュー戦だった

ここでおやじさんのルックスの説明
ふしぎな強さのパンチパーマ 白髪まじり
どこで売っているのかわからないワインレッドの襟付きはんそで
シャツ、濃い緑色のスラックス、歯はラークのすい過ぎで茶色
頬は酒の飲み過ぎで毛細血管が浮き出している。

+++++

銭湯の帰りによく通った。
通ううちに仲良くなり、お店にも顔なじみができていった
その当時、俳優になるという志をもち、相当な自信をふりまいていた頃である。(自信の根拠はない なぜかみなぎる自信があった)ふしぎなチャンスであの有名プロデューサーの訳あり映画にも出演した時もあった(クランクインしてすぐアウトになってしまった)
自分の中で普通になりかけた
ジンロお湯割り 梅入り (梅は割り箸でつぶす)を飲みながら
夢を語っていた。俺は あーなる こーなる

そんないつもの時間の中で、おやじさんが僕の為に、魚をさばき出してくれたあのである。

確実に長渕の『西新宿の♪、、、、、、、』である。

そして歌をしっていたかのように 出世払いでいいから早く食えって 言われたのである。

そこから先が思い出せないが そこのシーンだけが鮮明にカラーのメモリーで残っている。

ちなみにトイレは不思議で、二階に上る階段の下で、天井が斜めになっていた、一応水洗トイレなのだが、みずがながれず泡がやまのようにながれるトイレだった。

まだあの店はあるのだろうか?

またなにか自分の中で、前向きメモリーを見つける事ができた。

最高な選曲をありがとう。

Shutdown




(by Junya Vasquez)