母乳が増えるしくみを教えてください | WEB助産院 (長野県佐久市 晴れた日の助産院 川口晴美)

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WEB助産院です。

長野県佐久市近郊で、対面での赤ちゃん相談・授乳相談、おっぱいマッサージ(乳房マッサージ、母乳マッサージ)を、承っております。

今日は母乳が増える仕組みについて

ご説明をしていきたいと思いますm(__)m

 

 

 

1,母乳は受注生産

 

母乳を増やすには、

 

たくさん赤ちゃんに吸ってもらうこと

母乳を作るホルモン値を増やしていくこと

 

この2本柱が大切。

 

 

母乳に関するご相談でよく聞かれるのが

 

「おっぱいが張る前に赤ちゃんが泣いちゃって、

おっぱいがたまってないから、飲ませても仕方ないと思って

ミルクをあげていた」

 

「前回の授乳から2時間たって、やっとおっぱいが張って

母乳がたまってきたけど、授乳1回分にはまだなっていないから

ミルクをあげていた」

 

「せっかくたまってきた母乳がなくなるのがもったいなくて

1回分たまるまで待って飲ませていた」

 

 

…という言葉…。

 

 

母乳だけでおなかいっぱいにしてあげたい

母乳をいっぱい飲ませてあげたい

 

…という気持ちでやっていることだと思うので

お子さんへの思い、母乳を飲ませてあげたいという

ママの想いがいっぱい伝わってきます。

 

 

…だけど、実はこの行動、

逆に母乳量を減らしてしまう行為なんです…。

 

 

 

基本的に母乳は「受注生産」なんです。
 
ここで「基本的に」と書いたのは
例外もあるからです。
 
そのことについてはのちほどご説明しますが…。
 
 
さて、母乳は受注生産。
どういうことかと言いますと、
 
赤ちゃんが吸えば吸うほど、
ママの体は母乳を作ろうとします。
 
 
工場にたとえると…
 
 
赤ちゃんがママのおっぱいを吸う、という行為は
母乳を必要とする注文、オーダー。
 
ママの体は母乳を生産する工場。
母乳を生産するライン、人員はホルモン。
 
 
と、考えてみてくださいm(__)m
 
 
基本的には、オーダーが入った分だけ
工場は母乳を生産しようと頑張ります。
 
もし今ある母乳が足りず、
どんどんオーダー(たくさん吸う)が入ってきたら
工場は増産体制に入りますので、
生産する人員、生産ラインを増やそうとします。
(つまりホルモン値が上がっていく)
 
逆にオーダーが入らなければ(あまり吸われない)場合、
「母乳は足りているんだな~」と判断して
母乳を生産する人員や、生産ラインを減少させていきます。
(つまり、ホルモン値が下がっていく)
 
 
これがそのまんま、母乳が増える仕組みなんです。
 
 
だから頻回授乳(つまり何度もオーダー)することで
「もっと作って、頑張って作って、いっぱい作って!」と
工場に指示を出すことが大切。
 
 
おっぱいは母乳をためる器官ではなくて
作る器官なんです。
 
むしろおっぱいに母乳がたまっている方が
イレギュラー状態です。
(これはのちほどご説明します)
 
 
母乳は基本的には作り置きなしの
受注生産です。
 
スーパーのお惣菜のように、
数時間前に作ったものが並んでいるのではなくて、
 
レストランのようにオーダーが入ってから作られて、
赤ちゃんのもとへ運ばれます。
 

 

 

だからおっぱいに母乳がたまっていなくても
赤ちゃんが吸えば、体はすぐに母乳を生産して
赤ちゃんのもとへ運ばれます。
 
なので、おっぱいは張らないから
母乳がたまっていないから、
おっぱいを吸わせても意味ないのではなくて
 
おっぱいが張らなくても
吸わせる(オーダーする)ことで
母乳を作って、赤ちゃんのもとへ運ぶので、
 
おっぱいが張らなくても
母乳がたまっている感じがしなくても
吸わせてあげることが
母乳量を増やすことにつながります。
 
 
 
冒頭の「おっぱいがたまるまでミルクをあげて
母乳を授乳せずに待っている」状態になってしまうと
 
赤ちゃんが直接おっぱいを吸うことがないので
「オーダー」が入らないから、
生産ライン、人員整理をして、母乳生産ラインを減少させてしまいます。
 
つまり、ホルモン値が下がって、
体が母乳をつくることをやめてしまいます。
 
 
そして、作っていった母乳がおっぱいに残っている、
…ということはつまり「売れ残っている」状態になります。
 
オーダーもない、さらに在庫過剰になってしまうと
ますます体は「母乳はもう必要ないんだな~」と
母乳の生産をやめてしまいます…><
 
なので、母乳はためておかず、どんどん吸わせて、
体にたくさんオーダーを入れることが大切なんです。
 
 
【おっぱいは母乳をためる器官ではなくて
母乳を作る器官であることを、母親に伝えるべきである】
 
ど、助産師向けの参考書には、そう書いてあります。
まさにその通りなんですよね。
 
 
ここをまず、覚えておいていただけるといいかなと思いますm(__)m
 
 

2.張らないおっぱいを吸わせる意味

 
実際に頻回授乳にチャレンジしていきましょう!ということで
プランを進めていくと…
 
「張ってないし、出ている感じもしないおっぱいを吸わせてもいいのでしょうか?」
「授乳量測定をしていると、3gしか飲んでいないのに
それでも吸わせる意味ってあるのでしょうか?」
 
 
…と聞かれます。
 
母乳量増加チャレンジ中の頻回授乳というのは
赤ちゃんのおなかを満たすための授乳ではなくて、
赤ちゃんからママの体にオーダーを出すための授乳。
 
 
おっぱいから母乳が出ていなくても吸わせるのは
「ぜんぜん足りてないの~。もっともっと作って!!」
と体に命令を出すため。
 
 
おっぱいが出ていない状態で吸わせれば吸わせるほど
「やばい!足りてない!増産だ~!」と体は反応していきますから
母乳生産ラインをどんどん増やしていきます。
(つまり、ホルモン値があがる)
 
 
コロナ禍に入りたてのマスク不足の時期を
思い出してみてください。
 
お店からマスクがまったくなくなってしまいましたよね…。
 
どんなに工場でマスクを作っても作っても足りない。
 
店に出せば出すほど次から次へと売れていきますから
お店側は工場に在庫が0でも、どんどん発注をかけていきます。
 
工場はどんどんオーダーが来るので
どんどん生産ラインを増加させて稼働させて、
 
さらにはこれまでマスクを作ってこなかったメーカーでも
マスクを作るようになっていきましたよね。
(シャー●マスクとかね^^)
 
 
出ていないおっぱいを吸わせるということは
これと同じ状態を作っています。
 
足りてないよ、足りてないよ、
必要なんだよ、作ってください、お願いします、
と体にたくさんオーダーをしている状態。
 
工場での生産が追い付かないのに
次から次へとオーダーが来れば
工場は早急に生産ライン、人員をどんどん増やして
オーダーに対応しようとします。
 
そして必要とされている母乳を
なんとか作ろう、オーダーに答えよう、
とします。
 
張っていなくても
母乳が出ていなくても
 
それでも吸わせてね、というのは
鬼オーダーをかけて、どんどん母乳を作ってもらうため。
 
 
母乳量を増やす過程の中で
母乳が出なくても吸わせる、というのは
とっても大きな意味を持つものです。
 
今は出ない母乳を吸わせていても、
1,2週間たつころには必ず母乳量は増えるから。
今はおなかを満たすことを目的ではなくて
オーダーを出すことを目的として
がんばって吸わせてみてください。
 
…とお伝えしています。
 
 
もちろん、赤ちゃんをおなかがすかせたままにすることは
必ずしも良いことではないので、
 
私の場合はお子さんの様子、普段の母乳とミルクの割合、
ママの体力を考慮しながら、
どのタイミングでミルクをあげるかもお伝えしています^^
 
赤ちゃんとママに過剰に負担がかかることも
良いことではないので…^^
 
 

3,でも産後すぐってとてもおっぱいが張るよね?

 
産後すぐってとってもおっぱいが張りますよね!
じゅわ~~っと母乳が充満してくる感じもあるし、
吸われると、母乳が出る感じもありますよね^^
 
 
 
 
あれ?母乳って受注生産なんでしょ?
作り置きしないんでしょ?
おっぱいって母乳をためる器官じゃなくて
作る器官なんでしょ?
 
でも産後すぐっておっぱい張って
母乳がたまってる感じあるよね?
 
…って思いますよね。


最初に、母乳は基本的に受注生産だ、
でも例外もあるよ、と書きました。

その例外というのが、この産後の時期。
 
本来であれば母乳を作るホルモンは、
赤ちゃんが吸ったその瞬間から分泌されて
母乳を作り始めます。
 
つまり受注生産。
作り置きはありません。
 
ただこの産後の時期というのは
赤ちゃんが吸わなくても、母乳を作るホルモンが
分泌され続けている時期なんです。
 
だから、おっぱいが張って
母乳が充満してくる感じがあります。
 
産後すぐというのは
赤ちゃんがオーダーを入れなくても
母乳が作られる期間になっているんです。

つまり、作り置きされています。
 
 
赤ちゃんがいつ、どれくらい母乳が必要になるかわかんないから、
とりあえずオーダーがなくても母乳を作っておこう。
 
そんな期間が産後。
 
 
オープンしたてのレストランやスーパーって
どれくらいの人が毎日来てくれるかわかんないから
とりあえず多めに作って置いておこう、
とりあえず食材は多めに注文しておこう。
 
 
そんなことがあると思います^^
 
 
せっかくお客さんに来てもらったのに
「今日はもうなくなりました」って言われたら
ちょっと印象悪いだろうから、
とりあえず多めに用意しておこうかな、みたいなね^^
 
その後、オープンから期間がたってくると
平日はこれぐらい準備しておけば大丈夫。
休日はこれぐらい…と注文の増減が予測がついてくると思うんです。
 
そうなると、多すぎず、少なすぎずの量を維持できるように
いろいろと整えていくはず。
 
母乳も同じ。
 
最初はどれぐらい必要かわからないから
多めに用意しておくか~。
 
そんな感じです。
 
この時期にたくさん吸われれば
「あ。これから先はもっと用意しないといけないんだね」となって
母乳をどんどん作ろうとしますし、
 
この時期にあまり吸われなければ
「そっか、作りすぎたか~。じゃあこれからはもっと少なめにしないよね」
となって、母乳を作ることをやめていきます。
 
 
赤ちゃんが吸わなくても、母乳を作るホルモンが分泌される時期は
産後直後から8~14日間、続きます。
 
それ以降は赤ちゃんが吸ったときにだけ
母乳を作るホルモンが分泌されるようになります。
 
とにかく産後すぐの時期、
とりわけ新生児の時期に頻回授乳をするといいよ、
 
と言われるのは、このホルモンの仕組みを生かしています。
 
 
どれくらいのオーダーが来るかわからないから
とりあえず母乳を作っておこう、
 
という時期に「たくさん必要だよ!」とオーダーすることで
母乳生産ラインを、最初からたくさん稼働させることができるので
その後の母乳量に大きく影響してくるのです。
 
 
 
母乳を出すホルモンがおっぱいを吸われなくても出るのは
産後すぐから産後8~14日目ごろまで。
 
それ以降はおっぱいを吸われたときに
母乳が作られるようになるのですが、
 
それでも産後1、2カ月ぐらいまでは
母乳が充満する感覚はあると思います^^
 
吸われなくても、産後1,2か月ぐらいまでは
少し母乳を出すホルモンは出続けているようです。
 
 
 
この、「産後すぐに何もしなくても母乳が作られる」
という状態が
 
母乳がたまるまで待とう、
おっぱいが張らないと母乳が出ない
 
と思わせてしまいます💦
 
だから母乳がたまるまでおっぱいを吸わせるのをガマンしたり
おっぱいが張らないから母乳は出てない
とママたちに思い込ませてしまいます…。
 
でも、ここまでに書いてきたように
それは逆に母乳量を減らしてしまうということが
伝わっていればいいな。と思いますm(__)m
 
 
むしろ、おっぱいを吸わせていないのに
母乳が充満するのはイレギュラーでボーナス時期で
 
それはこの先もずっと続くのではなくて
産後3カ月の間には無くなってしまう状態だ、
 
ということもちょっと頭に片隅にあるといいのかな、
と思います。
 
 

4,夜間授乳が必要なのは?

 
さて、母乳量を増やそうとしらべると
頻回授乳と同じくらい出てくるのが
「夜間授乳」だと思います。
 
夜というのは、母乳を出すホルモンが
いっぱい出やすい時期。
 
例えるならば、スーパーのポイント2倍のイメージです^^
 
母乳を増産させるのには
たくさんオーダーするのが大事だ、
とお伝えしてきていますのが、
 
夜の時期というのは、母乳を出すホルモンがたくさん出ているので
赤ちゃんの1つのオーダーが2倍、3倍のオーダー量になるので
体が母乳の生産ラインを増産しようとするのです。
(※厳密にいえば、ちょっと違うのですが。この方がイメージしやすいので…)
 
また、夜というのは工場が元気な時期なんです!
夜のほうが人員が多く配置されていて
「いっぱい作るぞ~!」と工場が意気込んでいる状態。笑
 
テレビの通販CMの「今から30分以内、オペレーターを増員して
注文をお待ちしております!」状態。
 
 
1回で2倍、3倍ってうれしくないですか?笑
いわばボーナスタイムなんですよね。
 
昼だったら2回、3回がんばってオーダーしないといけないのに
夜は1回で2回分、3回分になるので、お得です。
 
 
だから夜間授乳も大切、と言われます。
 
具体的な時間で言えば22時~深夜3時ごろで
もっともよいのが23時~深夜2時の間と言われています。
 
 
夜寝る前や夜間授乳をミルクにしてしまうと
せっかくのポイント2倍時期を逃してしまうので
母乳を増産するまでに時間がかかってしまったり、
 
せっかく「夜だ!母乳を作るぞ~!」と意気込んでいるのに
「オーダーがない…。残念だ…。」と意気消沈させてしまって
母乳の減産に追い込んでしまうこともあるのです…。
 
せっかくテレビCMから30分以内は
オペレーターを増員させて待っていても
肝心のオーダーがなければ
オペレーターは雇うだけムダになって解雇しないといけないですもんね。
(つまり、減産。工場ラインの廃止、人員削減になる)
 
 
…という体の仕組み上から
夜間授乳も大切だよ、と言われています。
 
とはいえ、いくらポイント2倍になっても
オペレーター2倍で注文を待ってくださっても
夜の授乳はつらい!
 
人間は夜は寝たい…!
 
私は、ママの体力や生活リズムを見ながら
無理なく夜間授乳ができればいいかなと思って
プランニングしていますm(__)m
 
 

5,効率的にオーダーが出ない場合

 
母乳を出すには赤ちゃんのオーダーが大切だよ、
ということは、これまでにお伝えしてきたとおりです。
 
しかしこのオーダーにもちょっとコツが必要です。
 
と~っても忙しく働いている工場で
小さな声で「…母乳お願いします…」って言っても
聞こえないじゃないですか。笑
 
 
メールオーダーだろうがLINEオーダーだろうが
電波の悪い山奥からだと
なかなかオーダーは届きません。
 
なので、はっきりわかりやすく、
大きな声でオーダーしてあげることが大切なんです。
 
 
はっきり、わかりやすくのオーダーに関係してるのが
赤ちゃんの吸い方や、ママのおっぱいの状態。
 
 
乳首の先には乳口、乳管があります。
 
 
(※画像はお借りしました)
 
作られたおっぱいは最終的には乳管、乳口を通って
赤ちゃんのお口まで運ばれて、オーダー完了となります。
 
この乳管や乳口が開通せず、詰まっていたら、
赤ちゃんががんばって吸っても、お口には流れ込みません。
 
ずっと吸われるからオーダーだけがガンガン出ていても
最終的にオーダー完了にはならないと、
 
「あれ?オーダーミスで増産しすぎたかな?
こんなにいらなかったんだな…」
 
と工場は判断して、母乳の増産をやめてしまいます…TT
 
なのでオーダーしたものはちゃんと受け取って
オーダー完了してあげる必要があります。
 
 
出産したばかりのママのおっぱいは
まだまだ授乳には慣れていませんので
 
この乳管や乳口が閉じてしまって、
まだ開いていないことがあります。
 
これは赤ちゃんの吸う力で自然と開いていくものですが
赤ちゃんの舌の動きやアゴの力、
授乳の姿勢や赤ちゃんの体力的な関係で
 
自然と開通してこないことも良くあります。
 
しっかり開通している乳管、乳口は
ちょっと乳首をつまむと、10~12本ほど
シャワーのようにぴゅーっと飛び出てきますが、
 
(または最初は玉のようににじんでも、
ちょっと経つとシャワーのようになる)
 
まだ閉じている乳管だと、玉のようににじんでしか出てこなかったり、
5,6本しか出てこなかったり…ということがあります。
 
だいたい産後1週間ぐらいのうちには
開通してくるんのですが、
 
1週間たってもまだ閉じているかな…という場合には
乳管開通操作で、乳管を開いてあげるといいと思いますm(__)m
 
 
これでしっかり、オーダーが届いて、
オーダーが完了になって、オーダーエラーなく
母乳が生産できます。
 
 
 
また、この乳管や乳口が閉じたままだと
赤ちゃんは母乳を吸うのにたくさんの力を必要としてしまいます。
 
コップの水を飲むのに
細いストローで飲むよりも
 
太めのストローで飲んだほうが
より軽い力で、短い時間で飲み切れますよね^^
 
 
乳管が開いていない状態が細いストロー、
しっかり開いた状態が太めのストローです。
 
 
生まれたばかりの赤ちゃんはまだ体力もなくて
おっぱいを吸うのも疲れてしまいます。
 
細めのストローだと余計に疲れてしまって
少量の母乳で疲れて寝落ちしてしまいます。
 
そうなると「あ、この少ない量でOKなんだな。」
と工場は判断して、次回から少量での提供に勝手にオーダー変更してしまいます。
 
せっかく作れるだけの工場のキャパシティーがあるのに
乳管や乳口がまだ閉じていて、少量しか赤ちゃんが飲まないと
「こんなに増産ラインは必要ないから、工場削減だ!」となってしまうのですねTT
 
なので太めのストローを用意してあげたほうが
より適切なオーダーが通りやすいので
乳管は開通させてあげたほうがいいですね^^
 
あと、ママの体力をムダに消費させなくて済むので…^^
 
 
 
あとはきちんと大きな声で
オーダーは伝えてあげないといけません。
 
授乳姿勢がうまくいかなくて、
首がねじれていたり、お口が大きく開けていないと
 
「母乳お願いします!」の声が小さくて工場には響きません…><
 
つまり、しっかりお口をあけて、
乳輪まで深く乳首をくわえないと
効率的にホルモンを分泌させることができないので
 
どんなに頻回に吸わせても、オーダーが通りにくく
なかなか母乳が増産されません。
 
だから授乳姿勢を見直して
赤ちゃんが上手にしっかり乳首をくわえて
効果的にオーダーを出せているのか
確認していくことが大切です。
 
 
1日12回、15回と頻回授乳をしているのに
母乳が増えてくる実感がない場合、
「オーダーがうまく通っていない」状態が考えられます。
 
この場合、いちど授乳姿勢やおっぱいの状態を確認してもらったほうがいいので
助産院や産院の母乳外来、授乳外来をおすすめしています。
 
 

6,搾乳は?

 
母乳外来、授乳外来に行くと、
頻回授乳に加えて「搾乳もして」と言われることもあります。
 
搾乳も母乳を増やすオーダーになるので
よりたくさんのオーダーを出す補助として
「搾乳して」と指導されることもあります。
 
ただ、おっぱいを吸うというオーダーに比べて
搾乳でのオーダーはちょっと声が小さくて
工場には響きにくいので
 
頻回授乳の補助で行うなら効果的ですが
搾乳だけで母乳量をどんどん増やしていくのは
正直、ちょっと難しいです><
 
 

7,最後に

 
母乳量が増える仕組みって、なかなか複雑です><
いろんな例をたとえに出して説明してきましたが
それが逆に混乱させてしまったらごめんなさい…💦
 
母乳を出すには
頻回授乳、夜間授乳、授乳姿勢!
 
…とよく言われると思います。
 
それにはこんな理由があるんだよ、
ということが少しでもわかっていると、
 
取り組みやすいのかなと思うのです。
 
 
頻回授乳や夜間授乳をはじめてから
早い人で1週間、だいたい3週間ぐらいで
「母乳が増えてきたな」と目に見えて実感できる人が多いです^^
 
産後の疲れや思うように母乳が増えずに
心身共にくたくたの状態で、母乳外来や授乳外来にたどり着いて
 
「じゃあ母乳をあげる回数を増やして」
 
と言われても、こんなに疲れているのに?
って悲しくなってしまうし、
 
「こんなにふにゃふにゃのおっぱいを吸わせていて
何か意味があるの?」
って心がくじけてしまうかもしれない。
 
 
でも、その1つ1つにちゃんと意味があることで
いずれ結果が出てくるんだよとわかっていれば
少し踏ん張って、頑張れるかもしれません。
 
 
頻回授乳もして、夜間授乳もして、
空いた時間に搾乳ね!
 
…と言う助産師を「鬼だわ…!」と思う気持ちも
…ちょっとは減る…かな…?笑
 
 
「母乳をためてから飲ませていた」
「張らないおっぱいを吸わせても意味がないと思っていた」
 
と、母乳量増加希望の方から言われることが多くて、
そのたびに私はとっても悲しい気持ちになってしまいます…。
 
ママたちは良かれと思ってやっていたこと。
それが逆効果だったなんて…。
 
それを伝えることに心苦しく感じてしまいます。
少なからず、伝えられたママはショックのはずです。
 
母乳で育てたかったのに、
だから良かれと思ってやっていたことが間違いだった、なんて。
 
それはママが悪いわけではないのです。
だって知らなかったんのだから、仕方ない。
 
だからといって指導してくれない産院が悪いのでもないと思うのです。
 
 
だって、出産したばかりのころの私は
正直、ここに書いたようなことは知りませんでした。
 
助産師だったのにね…。
 
自分の出産を機会に、母乳分泌の機序と
そのケアのエビデンスを学びなおそうと思ったわけですが。
 
病棟内の業務って本当に忙しくて
そこで母乳のことまで指導する、
母乳のことまで学んで実践するって…
 
そこまでできる余裕ってあったかな…とも思うのです。
 
 
 
母乳で育てたいと願うママたちが
必要なケア、支援を受けられる環境が
日本の全国にありますように。
 
 
わたしはママが自分の望む授乳方法を実践できることが
大切だと考えているのであって
必ずしも母乳だけが良いとは思っていません。
 
ミルクでも混合でも母乳でも、ママが安心、安全で納得して
満足感を得られる授乳方法を、みんなが選択し、実践できるいいなと願っています。
 
 
専門家の方から見たら、微妙にニュアンスが違うと
思われる個所も多々あるかと思うのですが、
 
わかりやすくたとえを出す過程の中で
複雑かな…というところは割愛していたりもします^^;
 
どうぞ温かい、なまぬるい細目で見守っていただければと思います^^;
 
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