この単元は、あえて独立した指導はしない。一般に幾何が苦手な人が多いので、なるべく生徒にストレスをかけないような指導を考えてきた。

 

 

 

私の指導ポイントは次の2つ。

 

①:ベクトルや図形と方程式の単元と結びつきの強い問題のみ扱う。

②:直近3年から5年で入試問題として出題されたものに関しては、取り扱う。

 

 

 

実際の入試問題としては、大学や学部にもよるが、あまり出題されることはない。

 

どちらかといえば、

 

軌跡の問題を解く中で使う、

 

ベクトルの問題の中で使う、

 

複素数平面の問題を解く中で使う、

 

といったものが多い。

 

私の経験から見た所見。

小学校では主に、計算を中心に指導する。円や直線といった基本的な幾何は、高学年になってから少しは習う。

 

中学受験をする小学生は、幾何という分野を、ガッツリと勉強しているようだが、幾何の本質は物凄く僅かで、作問者がパズルを複雑にしているだけ。

 

 

 

 

図形を難しくさせている要因。

中学校になってからは、今まで「計算」中心の数学をしてきた人も、「証明」という数学の言葉、数学の論理の世界へと足を踏み込む。
 
 
計算という、演算ルールに従った作業から証明という、数学の言葉による数学への移行の始まりを経験するので、苦手な人は非常に多い。
 
 
 
 

数学を簡単にさせているもの。

中学生や高校生には、数学を簡単に感じている人がいるが、その多くは「演算ルールに従った手続き」を身につけている人。
 
ベクトルや微分積分などの、ある種の特化した数学的側面を扱う分野では、問題を解く際、「すること」は決まっている。
 
その手続きに従って計算を進めていけば、なんとかなる。
 
 
 

幾何をうまく使えるようにするためには。

大学受験の時に使う幾何の大半は、「手続き」というものがない。
 
ほとんどの幾何の問題は、単発問題。
 
メネラオスの定理、チェバの定理、接弦定理、中心角の定理、円周角普遍性定理などなど。あげればまだまだ出てくるが、いずれも単発問題。
 
これらひとつひとつを、問題へのアプローチのアイテムとして、問題の中で、「そのアイテムが使える」ということに気づく必要である。
 
気づき」の分野。
 
問題中でどのアイテムが使えるかを、瞬時で判断して、答えを出す。気づく方法は練習して慣れるのみ。
 
幾何が得意になると、恐ろしく早く答えが出せる問題が多い。

 

 

 

 

 

 

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また、生徒に役立つご意見などがあれば、教えていただけると幸いです。

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