空間ベクトルは、得て不得手が完全に別れるとってもいいくらいです。
空間ベクトルのポイントは、私の指導経験から、大きくは、次の2つと考えられる。
①:平面ベクトルが身についていない。
②:空間認識(3次元の正しいイメージ)ができない。
今回はこの2点について書くことにする。
平面ベクトルのことが身についていないと空間ベクトルは難しく感じる。
(青い部分は前置きなので、不要な人は飛ばしてね。)
人は何かを学ぶ時、それが「100%新しい情報である」とは、その人は全く何も知らないいうことを表す。
50%新しい情報であるとは、裏を返せば、半分くらいは知っている。残りの半分を学ぶことになる。
ほとんどの人間は「100%新しい情報である」ことを避ける傾向がある。
言い換えれば、今まで積み重ねてきた経験を完全に捨てて、全く未知の世界に飛び込むことと同じ。
こんなとき、ほとんどの人は「心の抵抗」が起きる。
心の抵抗は学びや行動の妨げになる。
例えば、難しくないのに、本人は「難しい」と思って(思い込んで)何もできなくなる状態のこと。
その結果、先生に教えてもらうことになるのだが、その場の短期記憶になって、長期的には何もしていないことになる。
受け身の勉強は、自分の心の状態が「0の状態」なので、習っても全てが「0のもの」しか得られないことになる。
習う意味、教わる意味がない。時間やお金をかけても意味がない。
少しでも「学ぼう」とか「勉強しよう」といった、心が「1の状態」になれば「1の学び」が得られる。
心が「10の状態」になれば「10の学び」が得られる。
全く新しいことに対する不安を解消して、学びの状態を作る方法の一つが、「知っていること」や「簡単なこと」から入るという方法である。
前置きが長々となったが、空間ベクトルの問題のほとんどが、平面ベクトルのアナロジー(類推、延長、拡張)なのである。
例えば、平面ベクトルで、X成分とY成分のことをするが、空間ベクトルではX成分、Y成分に加えて、Z成分が増えるだけのこと。
全く難しくない。ただただ計算が増えた分、だるい、しんどうい、辛い、やりたくない、面倒臭いだけ。
平面ベクトルのことをキチッと抑えている生徒にとっては、空間ベクトルの一部(平面ベクトルのアナロジーの部分)については全く問題がない。
空間認識(3次元の正しいイメージ)が必要
空間ベクトルなので、平面ベクトル(2次元の世界)には無かった、3次元の感覚が必要になる問題がある。
実は3次元の認識ができない人が多い。
実際に先生が黒板やホワイトボードに書いて説明するが、現実は2次元の図でしかない。学生もノートに図を描くが2次元でしかない。
平面のノートや黒板、ホワイトボードに、実線や点線などを使って、自分勝手に奥行きという認識をして、まるで3次元の立体が、さも見えているかのように描かないと分からない。
自分の脳のごまかし方、錯覚のさせ方の訓練が必要となる。
私は数学科のマスターにいたとき、4次元の物体を認識するために、いろいろと練習した。
3次元が認識できない人も、認識できるような訓練が必要である。
この講座をご希望の方は下記までご連絡いただけると幸いです。
また、生徒に役立つご意見などがあれば、教えていただけると幸いです。
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