さて、記憶も新しいうちに書いてしまおう。

 

【前提として】

・「解釈に"正解"はない」ということ。

(見た人のご想像にお任せします、ってやつ)

なのでこれは飽くまでも自分が導いた一つの「回答」に過ぎない。

あえて、推定ではなく断定で書こうと思う。

 

・「ナツは"人間ではない"」とする。

あえて”バーチカロイド”とは定義しないけどこれについては

後述。

 

・台本見ながら書いてないのでシーンの順番の前後など

あるかも知れないけどご愛嬌w

 

さてさて、前置きが長くなったけど本題に入りますか。

()内は心の声

 

まず最初のシーンで「太陽と月」の話をする「2人」

この話に出てくる「太陽」はナツ

"私は君の輝きが好きだ"

対する「月」はアキ

"私は君よりももっと輝くことができるよ"

この場面の時系列は、ラストシーンからさらに時が進んだあと

アキが再起動し、約束どおりピクニックに行った時の話

 

場面は変わってナツとアキの日常

そしてハルとの出会い・・

ここから数分は楽曲「ともだちインプット」の歌詞になぞらえて

進んでいく。

この段階でのハルは純然たる機械から少し感情のようなものが

芽生え始め、自分の「役割」を知る。

 

ここから舞台オリジナルでまずは愛心学園のシーン

基本、コミカルに進みつつ各自の自己紹介的に

それぞれの特徴を出していく。

この時点でのCRCの目的は最古のバーチカロイド:シャンドラ

 

その「日常」に春夏秋冬の4人が転がり込むことにより

いろいろなことに変化が起こる。

「人間」という”異物”。

CRCの目的がシャンドラからナツとアキに替わる。

ここには少なからずガートルードの嫉妬の感情が

含まれている

「人間は私一人で充分なのに」

 

なんやかんやあって徐々にそれぞれの

「目的」が明らかにされていく

人を滅ぼすためのもの 人を護るためのもの etc...

 

しかし、それらは飽くまでもプログラムされたもので

彼女たちの「わたしたちはどうしてうまれたの?」に対する

答えではない。それは「プロメテウスにもわからない」。

※豆知識 : "プログラム(先に記述されたもの)"と

                "プロメテウス(先に考えるもの)のproは同義

 

シャンドラの「記憶」により昔(10000年前)は自然があふれて

いたことが分かる。

実力行使に出るCRC ナツは麻酔銃で撃たれるも無効。

ハルによって告げられる真実

「ガートルードは人間ではない バーチカロイドです」

 

銃声とともに暗転

(SEの銃声多すぎない?w)

 

アキの悪夢

「怖い夢を見たの」と。

「ナツを直さないと」と迫るハル

(本編中、唯一ちょっと怖いハルさん)

 

目覚めるナツ

倉木博士により語られる「過去」

「再び目覚めたときキミは選ばなければならない」

「人間の未来だよ」

(この人間の、未来だよ・・の言い方が少し寂しそうで、

 でも優しくてとても好き)

 

子供を抱いて話す二人の母・・・・

ここは少しひねくれた見方をして

この二人は「ナツ」と「アキ」の姿・・というか

心象風景のようなものだと考える

(ナツがソラ アキがヤツメ)

時系列はまだ海が残っていた時代。

「まだ見ぬともだちへ・・・」

 

場面が戻って「人間」を助けたサキ

(先が読めるからサキ、なのか?w)

「海」を見ることなく機能停止するアルキ

(どこぞの劇団さんだったらみんな死んでく場面だな・・・)

サキのうまれた意味が「自然を甦らせる」ことだと分かる。

「死に場所」を見つけるイシス。

「だから撃つんだよ!いい死に方だ!」

(このときのイシスがめっちゃシビれる。

 それを聞いてるホタルの顔を見ると泣ける)

 

「ロボット」の介入によりいろいろと未遂に終わる。

「普通、助けに来る?」

フユの処遇はナツとアキに委ねられ、許される。

 

ここは死に場所にふさわしくない、と去ろうとするイシス

「死ぬな!壊れるな!私の前からいなくなるな!」と止めるホタル

(最後の一言はドルオタ特効あるな、と思いつつ・・w)

涙腺が崩壊するシーン。

 

訪れた平和な日常

ガートルードが生徒会長(意外と乗り気)

成長の結果テンションが高いハル

サキの「種」により甦りつつある自然。

「どうして素直に生徒会長やってるんですか?」

「私は、私だからです」

倉木博士に授業をして欲しいというハル

(ハイではどうぞー!がやたら嬉しそうw)

大団円のハッピーエンド!

 

・・・と思わせて

 

アキの異変。

(まあ、10000年前のシーンで人間でないことは分かってた)

ガートルード同様、自分が人間ではないことを知る。

(ここのガートルードさんがいいツンデレ)

約束どおり、ナツの「やりたいこと」であるピクニックに行き

冒頭シーン同様ナツに膝枕されながらアキが語る。

「こうして私たちはともだちに囲まれて・・・」

 

ここで閉幕

 

と、だいたいの流れはこんな感じ。

もうちょっとだけ続くんじゃよ。

 

【ここから考察】

ではいつも通り川上さん風に

「さて、彼女たちの”うまれた理由”とはなんだったんだろう?」

 

カギとなるのはナツとハル。

作中で結論される「バーチカロイドは生命をうみだすことができる」

ならばナツは何なのか?

「人間ではない存在」であるが「人間に限りなく近い存在」

であり広義で母とも呼ぶべき存在

滅んだ人類を再び繁栄させるための生命の母

 

その人類を滅ぼすための存在であるフユ

その存在意義を考えると人類は滅亡と繁栄を繰り返す必要がある

繁栄した人類は自然を破壊し、驕るため「リセット」をするため。

 

さて、一番のキーポイントであるハル。

最新機でありながらほぼ人間に近いナツやフユと比べ

むしろロボットに近いのはなぜか?

結論から言うと「インプット」するため。

おそらくハルだけが「目的」を与えられず

自分で答えを出すように作られている

ハルの目的はフユが人類を滅亡させるのを阻止すること・・・・

 

・・・だろうか?

 

否。 ハルの目的はバーチカロイドが「うまれた意味」を

探すための存在。

※余談 : HAL といえばコンピュータの代名詞的存在

       またlinuxの停止コマンドは[halt]であり

       ここにも hal: ハルはいる

始まりにして終わりであるもの。アルファズール。

つまりは、ハルは「父」であるのかも知れない。

 

公演中、ネタで「ハルはこれかっ!」とネタで

ラストオーダーさんの画像を貼ったけど

ふと考えてみると役割的には近いものがあるのかもしれない、

と考えて至った結論が以上。

 

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