2012年のスタート。
そしてインターネット業界に大きなニュースが。。。
食べログのやらせ問題に端を発するステルスマーケティング、
通称「ステマ」問題です。
これは私の立場からするととても難しい問題です。
何が難しいかと話す前に、ステマのこれまでについて書いて
いきたいと思います。
ステルスマーケティングとは、アメリカのステルス戦闘機にも
その名がついているように、"見えない"ことを前提とした
マーケティング手法です。
見えないというと、誤解を招くかもしれませんが、広告とは
思わせないような広告を打つというイメージです。
それがやらせ口コミというわかりやすい形でニュースに
なったわけです。
では2011、2012年になってステマが始まったのでしょうか。
いえいえ、実は昔からあります。
ステマという言葉が使われ出したのはここ数年ですが、
昔からあった手法と考えてもらって結構です。
古くは情報統制、情報操作という政治や戦争の世界では
一般的だった手法の派生バージョンです。
例えば、楽天というサイトでは、企業が自分たちで空売りし、
購入感想のレビューを書いて商品認知度を上げていました。
楽天は売上からロイヤリティーが発生する仕組みのため、
今ではそういったステマは下火になっています。
化粧品、エステなどの美容系口コミサイトでもやらせ口コミは
非常に多いです。
食べログよりももともとはこちらの方が多かったと思います。
続いてのステマは、Yahoo!知恵袋。
これはニュースにもなったのでご存じかもしれません。
自分で質問しておいて、違うアカウントで自分で回答して
ベストアンサーをつけるというものです。
これはYahoo!知恵袋が、Yahoo!JAPAN内での検索において
強い(SEO)という観点から始まりました。
Yahoo!知恵袋、したらばなどでのステマは、主に夜のサービス業、
アダ○ト系である風○やキャ○クラなどから始まったと思われます。
続いては、Yahoo!関連ワード(虫眼鏡)、Yahoo補助ワード、
Google関連ワード、Google補助ワードの削除や挿入です。
ここら辺もステマが存在しています。
1年前に比べると下火になっていますが、まだ完全にはなくなって
いません。
そして最終行きつくのは、TVという巨大マスメディア、芸能界
ということになるでしょう。
TVの○○ランキングというなランキング形式で紹介するものの
多くが広告だと言われています。
そして芸能人のブログなどで紹介されている商品もタイアップ
でも広告で、どちらも間違いなくメーカーなどからお金が
流れています。
今回の騒動で、TVがとりあげた一般ユーザーの多くが、
ステマを知らない、信じていたのに、とおっしゃっていますが、
あれは意図的にそう答えた人だけを抜粋していると思いたい
です。
今の時代にそんなことを言っていては、一部の権力者、
金持ちに全て食われて終わってしまいます。
ステマという言葉を知らないのは問題ないですが、
世の中にやらせはあると思ってしかるべきです。
しかも今回の問題をマスコミが大問題ととりあげている
姿に驚きました。
おたくら第一人者じゃないかと。。。
また、最近読んだ記事では、ステマ、ステマと全てのことを
皆が信じられなくなったらどうするんだと書いてありました。
A:「昨日ディズニーランドに行ったんだ~」
B:「いいな~」
C:「(ステマだろ)」
という例が出ていた。
はい?
大丈夫ですか?
あるわけないでしょ。
私が詳しいとは申しませんが、それにしてもステマに関する
付け焼刃の知識で訳のわからん議論が出ています。
TVのコメンテーター、マスコミなどの話は基本信じないように
した方がいいと思います。
なぜならそれこそが大きな情報統制だから。
最初に私が難しいと書いた理由については、ステマの広告効果が
高いためです。
他のインターネット広告の比べて、インターネット上でのステルス
マーケティングの効果はとても高いものだと思われます。
そのため、私のようなコンサルタントがそれの是非についての
議論を行ったところで、企業の広告担当者は、費用対効果を
最重要視してきます。
そのあとで、コンプライアンスを考え直してみます。
結果グレーだけどブラックじゃないから一度やってみて
判断しようという感じになります。
ここを詳しく書くつもりはありませんが、ステマは違法ではない
ということです。
しかし、今回のような騒動に発展した以上ステマとは呼べなく
なりますね。
食べログに話を戻します。
今回食べログは39社のやらせ業者を把握していると発表
しました。
なぜやらせを行った店舗数を発表しないのでしょうか。
飲食店から広告費を得ている食べログが、公の場で公然と
飲食店批判はできないというのが1つでしょう。
もし本当にステマを厳しく規制したいのであれば、
アメリカのように統一ルールを作ることです。
アメリカでは、アフィリエイト広告を出す場合、これは広告です
と記載しないといけません。
日本ではそういう規制はまだありません。
各々の倫理観に任されています。
広告ルールを明確に基準化するとともに、今回のようなやらせ
問題では、やらせ業者だけが悪いのか、頼んだ店舗だけが
悪いのか、両者が悪いのか、これもしっかりと定めておく必要が
あります。
今回のケースでは、消費者庁が動いたとニュースがありましたが、
不当景品類及び不当表示防止法に抵触するか否かというものが
焦点になります。
もし、こう書いて欲しいと店舗側から依頼され、それを業者が
ただ貼り付けただけであれば、これをどちらに適用しようとしている
のでしょうか。
といっても、今回の件では、これを適用するのはかなり難しいと
思います。
しかし、消費者庁が動いた以上、何もしないではそれもまた
問題視されかねないため、何かしらの落とし所を探っていく
はずです。
また、食べログを運営するカカクコム側としては、やらせ業者の
数のみ発表していることから、飲食店を訴えるようなことは
しないと思われます。
ではやらせ業者に対してどのように動くのか。
まず刑事訴訟であれば、業務妨害のような形式で動いていくと
思われますが、これを立証するのは難しいでしょう。
理由は省略します。
あるとすれば、民事訴訟での損害賠償請求です。
個人的には今年1社は見せしめとして損害賠償を請求される
のではないかと考えています。
そして、2012年最終の落とし所は、消費者庁が主体となりつつ、
広告業界のルール作成(ステマに関する)といったところでは
ないでしょうか。
そんなわけで、新年あけて早々の騒動ではありますが、
私たちインターネット業界の人間からすると「いまさら!?」
というのが本音でしょう。
そもそも口コミサイトは、最初流行るまでは、だいたい運営会社の
社員が投稿したりして盛り上げていくのが一般的ですから、
どこまでをやらせというのか、とても線引きが難しいと思います。
もっと政治や経済、やらなければいけないニュースや議論が
たくさんあると思いますよ。
そしてインターネット業界に大きなニュースが。。。
食べログのやらせ問題に端を発するステルスマーケティング、
通称「ステマ」問題です。
これは私の立場からするととても難しい問題です。
何が難しいかと話す前に、ステマのこれまでについて書いて
いきたいと思います。
ステルスマーケティングとは、アメリカのステルス戦闘機にも
その名がついているように、"見えない"ことを前提とした
マーケティング手法です。
見えないというと、誤解を招くかもしれませんが、広告とは
思わせないような広告を打つというイメージです。
それがやらせ口コミというわかりやすい形でニュースに
なったわけです。
では2011、2012年になってステマが始まったのでしょうか。
いえいえ、実は昔からあります。
ステマという言葉が使われ出したのはここ数年ですが、
昔からあった手法と考えてもらって結構です。
古くは情報統制、情報操作という政治や戦争の世界では
一般的だった手法の派生バージョンです。
例えば、楽天というサイトでは、企業が自分たちで空売りし、
購入感想のレビューを書いて商品認知度を上げていました。
楽天は売上からロイヤリティーが発生する仕組みのため、
今ではそういったステマは下火になっています。
化粧品、エステなどの美容系口コミサイトでもやらせ口コミは
非常に多いです。
食べログよりももともとはこちらの方が多かったと思います。
続いてのステマは、Yahoo!知恵袋。
これはニュースにもなったのでご存じかもしれません。
自分で質問しておいて、違うアカウントで自分で回答して
ベストアンサーをつけるというものです。
これはYahoo!知恵袋が、Yahoo!JAPAN内での検索において
強い(SEO)という観点から始まりました。
Yahoo!知恵袋、したらばなどでのステマは、主に夜のサービス業、
アダ○ト系である風○やキャ○クラなどから始まったと思われます。
続いては、Yahoo!関連ワード(虫眼鏡)、Yahoo補助ワード、
Google関連ワード、Google補助ワードの削除や挿入です。
ここら辺もステマが存在しています。
1年前に比べると下火になっていますが、まだ完全にはなくなって
いません。
そして最終行きつくのは、TVという巨大マスメディア、芸能界
ということになるでしょう。
TVの○○ランキングというなランキング形式で紹介するものの
多くが広告だと言われています。
そして芸能人のブログなどで紹介されている商品もタイアップ
でも広告で、どちらも間違いなくメーカーなどからお金が
流れています。
今回の騒動で、TVがとりあげた一般ユーザーの多くが、
ステマを知らない、信じていたのに、とおっしゃっていますが、
あれは意図的にそう答えた人だけを抜粋していると思いたい
です。
今の時代にそんなことを言っていては、一部の権力者、
金持ちに全て食われて終わってしまいます。
ステマという言葉を知らないのは問題ないですが、
世の中にやらせはあると思ってしかるべきです。
しかも今回の問題をマスコミが大問題ととりあげている
姿に驚きました。
おたくら第一人者じゃないかと。。。
また、最近読んだ記事では、ステマ、ステマと全てのことを
皆が信じられなくなったらどうするんだと書いてありました。
A:「昨日ディズニーランドに行ったんだ~」
B:「いいな~」
C:「(ステマだろ)」
という例が出ていた。
はい?
大丈夫ですか?
あるわけないでしょ。
私が詳しいとは申しませんが、それにしてもステマに関する
付け焼刃の知識で訳のわからん議論が出ています。
TVのコメンテーター、マスコミなどの話は基本信じないように
した方がいいと思います。
なぜならそれこそが大きな情報統制だから。
最初に私が難しいと書いた理由については、ステマの広告効果が
高いためです。
他のインターネット広告の比べて、インターネット上でのステルス
マーケティングの効果はとても高いものだと思われます。
そのため、私のようなコンサルタントがそれの是非についての
議論を行ったところで、企業の広告担当者は、費用対効果を
最重要視してきます。
そのあとで、コンプライアンスを考え直してみます。
結果グレーだけどブラックじゃないから一度やってみて
判断しようという感じになります。
ここを詳しく書くつもりはありませんが、ステマは違法ではない
ということです。
しかし、今回のような騒動に発展した以上ステマとは呼べなく
なりますね。
食べログに話を戻します。
今回食べログは39社のやらせ業者を把握していると発表
しました。
なぜやらせを行った店舗数を発表しないのでしょうか。
飲食店から広告費を得ている食べログが、公の場で公然と
飲食店批判はできないというのが1つでしょう。
もし本当にステマを厳しく規制したいのであれば、
アメリカのように統一ルールを作ることです。
アメリカでは、アフィリエイト広告を出す場合、これは広告です
と記載しないといけません。
日本ではそういう規制はまだありません。
各々の倫理観に任されています。
広告ルールを明確に基準化するとともに、今回のようなやらせ
問題では、やらせ業者だけが悪いのか、頼んだ店舗だけが
悪いのか、両者が悪いのか、これもしっかりと定めておく必要が
あります。
今回のケースでは、消費者庁が動いたとニュースがありましたが、
不当景品類及び不当表示防止法に抵触するか否かというものが
焦点になります。
もし、こう書いて欲しいと店舗側から依頼され、それを業者が
ただ貼り付けただけであれば、これをどちらに適用しようとしている
のでしょうか。
といっても、今回の件では、これを適用するのはかなり難しいと
思います。
しかし、消費者庁が動いた以上、何もしないではそれもまた
問題視されかねないため、何かしらの落とし所を探っていく
はずです。
また、食べログを運営するカカクコム側としては、やらせ業者の
数のみ発表していることから、飲食店を訴えるようなことは
しないと思われます。
ではやらせ業者に対してどのように動くのか。
まず刑事訴訟であれば、業務妨害のような形式で動いていくと
思われますが、これを立証するのは難しいでしょう。
理由は省略します。
あるとすれば、民事訴訟での損害賠償請求です。
個人的には今年1社は見せしめとして損害賠償を請求される
のではないかと考えています。
そして、2012年最終の落とし所は、消費者庁が主体となりつつ、
広告業界のルール作成(ステマに関する)といったところでは
ないでしょうか。
そんなわけで、新年あけて早々の騒動ではありますが、
私たちインターネット業界の人間からすると「いまさら!?」
というのが本音でしょう。
そもそも口コミサイトは、最初流行るまでは、だいたい運営会社の
社員が投稿したりして盛り上げていくのが一般的ですから、
どこまでをやらせというのか、とても線引きが難しいと思います。
もっと政治や経済、やらなければいけないニュースや議論が
たくさんあると思いますよ。