金縛り
ここ数年、金縛りに遭わないでいる。
私の金縛りは、独特なのだろうか?
最初になったのは、自宅のベッドの上だったか…。
疲れて帰ってきてベッドで横になっていたら
いつの間にか寝ていた。
最初に意識が戻る。しかし、目は開けていない。
「あ。寝てたんだ。」と思うと同時に
何か分からないが、とんでもない恐怖感が襲ってくる。
そして、足の先から「チリチリ」と痺れるような
感覚が上ってくる。
それは、脈打つように上がってくる。
そして、徐々に音となって耳に聞こえてくる。
「ドックン、ドックン、ドックン、ドックン!!」と。
自分の心臓の音が耳元で聞こえる。
「チリチリ」が上がってくると合わせて
心臓の音が大きくなってゆき、
最後に、その「チリチリ」が首まで来た瞬間。
耳の奥で「キーーーーーーン!!」と音が鳴る。
そう、完全に体が固まり金縛りになった瞬間だ。
指の先も、足の先も体は全く動かすことは出来ないが、
まぶたを開けることだけが許される。
しかし、
とてつもない恐怖に襲われまぶたなど開ける事など出来ない。
「怖い。怖い。怖い。」と心でつぶやき。
早く解放されることを願うしかない。
何れ「キーーーーーーン!!」と鳴っている音が
小さくなっていき、「フッ」と体の自由が許される。
しかし、まだ、鼓動は早く打ち。
恐怖感でいっぱいの状態である。
これが私の金縛りのプロセスです。