美由は、泣き疲れて寝てしまった。


俺は、ずっとコイツを抱いていたかったが、そうもいかなかった。

バンッ‼

「手をあげて、そこにひざまずけっ‼」

真選組の隊員が言った。

「えぇ・・・。銀さん、誰も殺してないよ~?ただ、コイツ抱いてたから血まみれなだけで・・・。」

「あなたは、我々が助けに来たんです。まあ・・・。ここに来るまでは、やんちゃやってくれたみたいですが・
・・」

さっきしゃべった隊員が言った。

「はあ?ふざけんなよ。俺はコイツを・・・。美由を助けに来たんだよ」

「何を言ってるんですか。そいつ、水蓮寺美由は、何人・・・何千人も殺した大犯罪者なんですよっ!‘紅の刃’なんですっ‼」

真選組の隊員が叫んだ。

うるせぇ・・・。

そんなこと、関係ねぇよ。

俺はただコイツが好きなんだ。ただ・・・それだけ。

それの何が悪いって言うんだ。

誰が誰を好きになったっていいじゃねぇか。

身分の低いヤツが、身分の高いヤツを好きになったって。

王様が、その辺にいる女を好きになったって。

おっさんが、若い女を好きになったって。

変だって思うかもしれねぇ・・・。

でも、俺はそんなこと思わねぇよ。

だって、誰に心を惹かれるなんて、その本人か、神様にしかわからないんだからな・・・。

「おう・・・。そんなこたぁ分かってるよ。俺もそんなバカじゃねぇ。

でもな。俺は、コイツが好きなんだ。好きで好きでたまんねぇ。

それだけで、そばにいたいって思うのは、おかしいことなのかよ?」


隊員が口を開いた。


「あなた・・・。頭おかしんですか?


水蓮寺美由は、犯罪者です。犯罪者を好きになるなんて・・・」


「お前・・・女、好きになったことねぇな?」


俺は、言った。


「・・・。と、とにかくっ!!水蓮寺美由は、私たちが連れて行きますっ!!」


俺は、他の隊員に腕をつかまれ、体を抑えられた。


さっきまでしゃべったいた隊員が、美由に手錠をかける。


美由が・・・俺の愛しい女が目を開いた。


あ、あの隊員が殺されるっ・・・!!


と、思った瞬間・・・――――


美由は、微笑んで俺の方を向いてこう言った。


『ずっと私を好きでいてね・・・。絶対に戻ってくるから・・・』