学会がありました。


明日もあるので、せっかくの週末ですがこれで土日が潰れましたね。




けどま、内容としては中々に充実してたといえるでしょう。

僕がやっている領域も含めた化学全般、かなり広範な分野からよりすぐりの発表者が参加していました。



中でも理科教育についてのセッションがあったのは嬉しかった。


高校の先生方と大学の先生方がもつ互いの認識に乖離があって、そこに熱い議論が発生していました。


また高校生による研究発表もあって、やっぱり元気があるな、と思った。

高校教師を目指している人間としては彼らを見てるとこみ上げてくるものがありますよ。



あと、男女共同参画についての発表はグッとくるものがあった。


女性の研究者が少ない現状に、彼女らが置かれている厳しい立場。組織側の怠慢。女性側の熱意が空転してしまうシステム。


それらを丁寧に説明していただいたので、わかりやすかった。

用語としては認識していたけど、改めて現実を知るとこれは難しい問題だろうなと思った。


このことについてよく知らなかった僕は、正直疑いの目で見ていたところがありました。

どういうことかというと、男女共同参画について息巻いてる女性を客観的に見たとき、まるで私が全ての女性の代表ですよ、という風な立ち位置から話している感じを受けるわけです。


弱い立場の者が上げる悲痛な声。それ自体は決して悪いことではないのだけれど、自分たちが弱い立場にあることを盾に声を大きくすることに何か違和感を感じずにはいられない。


権利を、特権をくれと。正義を振りかざすがごとく、少しの卑下と倒錯的な自意識とをないまぜにし、感情的に語る。そうしたときに、理屈はわかるけどそこに何か嫌な感触を受けてしまうのです。



加えてこの場合、果たして全ての女性があなたのようにバイタリティに溢れていて、仕事が大好きで、勝ち気で、男勝りで、野心家なのかな、という種類の疑問を抱いていました。全ての女性が本当に男女共同参画を望んでいるのか、と思っていたのです。それは一部の女性があたかも全女性の代表を騙ることで利権の獲得を狙っているだけなのではなかろうか、と。



けれど公演が深い部分に差し掛かり、話していた女性の先生が個性的で話がとても面白く、人徳のあることを感じさせる方だったためかこれまで疑いの思いを抱いていた僕もかなりの部分まで理解できてきたと感じました。大体において他人事だとよく考えようとしていなかったのでしょう。無関心こそが諸悪の根源です。


要は、こういうことだと思いました。


確かに全ての女性が本気で仕事に打ち込める世界を望んでいるわけではないかもしれないけれど、それでも仕事もプライベートもどちらも充実させたい、と思う強い女性は絶対数(実際的な数字はわからないが)存在しているわけで、そうしたときに、その方々が思う存分両方に力を注げるだけの素地、環境が整っていないわけですよ。



全ての人が尊い。そうであるのなら、現状男ばかりの職場でも活躍してみたい!と思ったバイタリティ溢れる女性が思う存分働ける世の中であってしかるべきなんですよね。現代の社会には、そういったエネルギッシュな生き方を望む女性は着実に増えてきているのでしょうね。昔ながらの一歩引いた慎ましい女性、という印象はもはや古い価値観かもしれません。



男女共同参画。まだまだ男性からの理解が得られていないでしょうし、システムの再構築というのは難しい取り組みでしょう。変化は痛みを伴うものです。今更ながらこの問題を肌で感じることができた僕としても、まだ全てを理解し、納得できたわけではないのでこれからも考えていきたいと思います。



ま、そんな感じで今日は日がな一日学会でした。


その後ダンスの練習もしたので正直くたくたです。



ではまた。