ワールドカップでは優勝候補と見られたブラジルやアルゼンチンが次々と敗北して行きますね。

この様子に対してフィリップ・トルシエ監督がこんなコメントを残しています。



「一方、慢心に陥っていたブラジルは同点に追いつかれたことでパニックに陥った。オランダのロッベンはもちろんプラスアルファの大きな選手だが、メッシでは ない。プレースタイルは突っかけて左に切り返し、左足シュートというワンパターンだ。DFとしては対応しやすいはずだが、混乱してしまった。後半28分、 MFフェリペ・メロの一発退場がさらに追い打ちをかけた。本当に負けるのではないか——という恐怖に襲われ、精神的に負けてしまったのだ。

 マネジメント、精神的なアプローチ、そしてコーチング。この一戦では、この3点が勝敗の20%を占めていたように思う (Sponichi Annexより引用



以前からトルシエ監督はメンタル面に対するフォーカスが強い監督でした。

しかし、未だにビジネスの世界は勿論、スポーツの世界でもメンタル面の強化に対しては意識が低いと感じますね。

誰でも筋トレや走り込みをしなければフィジカルが十分に鍛えられない事は理解しているようですが、メンタルも同じようにトレーニング無しでは十分なパフォーマンスを発揮できるだけ鍛える事が出来ないという、当たり前の事実に皆さんが氣づくのはいつなんでしょう。

皆が氣づかなくてもいいのですが、そこに氣づけば宮里藍ちゃんやアニカ・ソレンスタムのように世界No1に上り詰められるのに。彼女らを世界No1に押し上げたコーチは、技術よりもメンタルへのフォーカスが圧倒的に強いのです。


他にもF1史上初の黒人ドライバーにして史上最年少でワールドチャンピオンに輝いたルイス・ハミルトンなどもメンタルコーチをつけています。




なお、今回のブラジル戦に関して言えば、選手が本当に「本当に負けるのではないかという恐怖心」を抱いていたかはどうか定かでは有りません。

ただ、ブラジルもアルゼンチンも平常心で戦えていなかったとは感じられましたね。



アンソニー・ロビンズによれば「恐怖心」は、人に常に間違った考えをもたらします。

 “A decision made from fear is always the wrong decision.”




よく、"Fear is FEAR"といいますね。

この時のFEARFalse Evidence Apearing Realの略です。

つまり恐怖心とは現実ではない間違った思い(証拠)のことです。



しかし、この言葉とは真逆のようですが、まだ起こっていない事に恐怖心を抱いていればその事が現実になり得ます


まだ負けるという現実が起こっていないのに、敗北の恐怖に心が捕われた結果、パフォーマンスが出ずに敗北が訪れる。

まだ交渉が失敗に終わってないのに、失敗の恐怖に心が捕われた結果、交渉さえ行わずに敵前逃亡して交渉が失敗に終わる。


これと同じように、まだ起こっていない事に恐怖心を抱いたことが間違った考えをもたらし、その結果として本当に起こって欲しくない事が起こる場面を本当に良く目にします。

今から20年近く前(正確には1993年)にマーフィーの法則というユーモラスな人生の法則が世界中で大ブームを巻き起こしました。

沢山の法則が有りましたが、私が覚えているのはたった1つです。

「起こると思った悪い事は必ず起こる」
 (マーフィーの法則より)


まだ起こっていない事に心を奪われれば、それが現実となってしまうのですね。

ビジネスでもスポーツでも恐怖心をどのようにコントロールするかが大事な様ですね。


失敗への恐怖心を克服して、すばらしいパフォーマンスや結果を得たければ、メンタルトレーニングの専門家であるメンタルコーチに相談してみるのも良いのでは。

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