ども。
モーリスこと森です。

唐突ですが、僕は基本的にテレビを殆ど見ません。
新聞も雑誌も読みません。
特にネクラなニュースには一切興味がありません。

でも、時折、目に飛び込んで来てしまうものは仕方ないですね。

先日も、
妻に熱湯をかけ放置して殺害した殺人鬼のニュースが目に飛び込んできました。
この男が鬼畜なのは言うまでもないのですが、
個人的に注目したのは(ニュースによれば)殺害された妻は、
このような日常的に繰り返される暴力に3年間も耐えていた点です

「ああ、世の中には悲惨な人たちが居るんだな~」と思ったそこのあなた。

これは対岸の火事ではありません。

程度の差こそあれ、きっとあなたの身にも同じ事ことが起こっています。

それもあなたの気づかないところで。

粛々と。

ま、モーリス通信をお読みの方は、この手の不幸から解放されて、
超ハッピーな2010年を迎えましょう。

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ホリエモンが説くこれからの時代(モーリス)
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先日、とある講演会に参加して、ホリエモンこと堀江貴文氏のお話を聞いてきました。


初めてナマエモンを見たのですが、予想通り、非常に頭の切れる方でしたね。


40分ほどの講演会の内容は、
自らの経験を元に経営者にアドバイスをするといった感じだったのですが、
要するに彼が言いたかったことは次の事なんだと思います。

1)経営者諸君、リスク管理はちゃんとしろよ
2)俺は目立ったからハメられた
3)これからはスモールビジネスの時代だね
4)ロケットエンジン作ってる今がサイコ~!



講演会の話の殆どは1)のリスクに関してですが、それらはすべて2)につながっています。

2)で言いたかった事は、要するに、

「大企業の社長ともなると全てのリスクは把握出来ないけど、
責任は取らされるでしょ。
で、僕は目立っちゃったからそこにつけ込まれてパクられただけ。
僕はわざとやった訳じゃないし無実なのよ。一言で言えば、
ハメられたって訳よ!」

って事を言いたかったようです。

ま、個人的にはどうでも良い話ですね。


でも、そこで終わらないのがホリエモンの素晴らしさ。


だからこれからは自分でリスクが管理出来る規模や形態のビジネスをやるのさ。才能を持った個人が対等の立場でパートナー契約を結んでビジネスを行う、スモールビジネスの時代さ」と続く訳です。


これって、まさにウェルスダイナミクスが言わんとしている事ではないですか


貴文君。いいぞ!
良く分かって来たね!(何故、上から目線?)


ロバキヨがかつて、

「S(Self-employment, Small business Owner)クワドラントではダメだ。
B(Business Owner)クワドラントやI(Invester)クワドラントにならなければならない」

と説いていましたが、もはや時代遅れのアイデアになりつつあるのでしょうね。


ちなみに、最新の富の法則を学びたければ、ウェルスダイナミクスが最強でしょう。
ご興味があるかたはこちらをご覧下さい。

ウェルスダイナミクスとは。

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●なんちゃって心理学 vol.5 スーザン・フォワード(モーリス)
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前回のモーリス通信にて、6つの武器を駆使する事で、
いかにして相手から自動的にYesを引き出すのかをお伝えしました。

では、6つの武器を使って相手からYesを引き出した
心理的操作者の攻撃はここで終わるのでしょうか?
単なるマーケティングの話ならそれほど複雑にはならないでしょう
同じ武器が繰り返し使われるだけです。

しかし、これが恋愛感情を抱く心理操作者によって企てられている場合などは、次の恐ろしいステージへと移ります。
彼らはターゲットに向かって、心理的恐喝(エモーショナル・ブラックメール)を始めるのです。

それが、スーザン・フォワードが「ブラックメール 他人に心を操られない方法」
で警告している内容です。

心理的恐喝者は相手の弱みに付け込んで、巧に心理的恐喝を繰り返します。

例えば、
俺の言う事を聞かなければひどい目にあうぞ!
と脅します。


何でも無い(どうでもいい)相手なら警察に言えば良いのでしょうが、
これが次のようなケースだとしたら警察に相談出来ますか?


ケース1)とても愛する人に脅されるケース
「俺の言う事を聞かなければ別れるぞ!」

ケース2)尊敬する上司に脅されるケース
「俺の言う事を聞かなければクビにするぞ!」

言ってみれば脅し(脅迫)です。
でも、きっと誰も警察には相談しませんね。
それどころか、多くの人は心理的恐喝者の要求をのんでしまう事でしょう。

もちろんターゲットとて人格を持った一人の大人。
そうは簡単に恐喝者の思惑通りに事が進まないでしょう。

しかし、彼らは次の手をちゃんと用意しています。

ケース1のつづき)
「どうしたんだい?二人に取ってこれがベストだと思わないのかい?それとも僕の事を愛してないの?」

ケース2のつづき)
「君の将来の事を考えて言ってるんだよ。僕の事が信頼できないのかい?」

一度態度を軟化させます。
「そんな風に思ってくれてるんだ。言う事を聞かないと悪いかな?」という罪悪感がでます。
ここで落ちるターゲットも出てくるでしょう。

落ちない場合が更に攻撃が続きます。

ケース1のつづき)
「そうか。君は僕の事を愛してないんだね。君は変わってしまったね。
じゃあ別れよう。二度と連絡も取らないように」

ケース2のつづき)
「入社当時は素直に仕事に打ち込んだのに、少し仕事を覚えたら上司にたてつくようになったのか。
もう二度と一緒に仕事はしないぞ」

これを繰り返されると、人はそのうちに統合性を失って、何が正しいのか、
何にすがるべきかを見失い、まんまと相手の罠にはまります。

「そんな簡単には、、、」と思うかも知れませんが、
上記のように書けば簡単でも実際には霧(FOG)に包まれたかのように
ぼんやりと浸食されて行きます。

なお、FOG(霧)とはFear(恐怖心)、Obligation(義務感)、Guilty(罪悪感)の頭文字を取ったものです。

人はこれらのベールをかけられると正確な判断ができなくなります

そしてひとたび小さな要求が通ると、「前はちゃんと聞いてくれたのに、、、」
と義務感や罪悪感を引き出して更なる要求を突きつけます。
当然拒否されれば恐怖で陥れます。

もう一旦このサイクルに入ってしまえば、容易に抜け出す事はできません。

熱湯をかけられて殺害されてしまった女性も、ブラックメールの犠牲になってしまった一人ですね。
殺されないまでも、程度の差こそあれ、心理的恐喝はあなたの身の回りにも溢れています。

彼らの共通の特徴は「こうなったのは全て君のせいだ。受け入れないなら目の前から消えてくれ」
ということを主張する点です。

パートナーにせよ職場にせよ、この手の意見を言ってくる人が居たら、
すぐに専門家に相談したほうがよいですね。
もしも適切な専門家が見つからない場合は、そのパートナーや職場の人間との関係を絶つ事が一番です。
家庭や仕事を失っても命を失うよりはマシですから。

みなさんがブラックメールの恐怖から解放されて、心穏やかに過ごせる事をお祈りしています。

そのためにも、ちゃんとこのメールをプリントアウトして何度も繰り返し読んで備えて下さい!
僕は皆さんのことを心から心配して言ってるんです!
僕の言う事を聞かないとあなたの身に大変な事が起こりますよ!


ってな人にダマされちゃだめですよ!


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●モーリスの勝手に映画評論 vol.2 レッドクリフ(モーリス)
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三国志で有名な赤壁の戦いを映画化したレッドクリフをご覧になりましたか?
昔の上司がトニー・レオンそっくりで、その事ばかり思い出されました。
スティーブ元気かな?

まあ、それは良いとして、赤壁の戦いって面白いなと思います。

ご存じない方のために簡単に説明すると、赤壁の戦いとは
「中国後漢末期に長江の赤壁において起こった曹操軍と孫権・劉備連合軍の間の戦い」
のことだそうです。

まったく分かりませんね。
まあ、適当にググってみて下さい。

ググれば次第に見えてきますが、実際には、赤壁がどこなのかも定かではありませんし、
ましてそのストーリーの大半は創作だと言われています。
正史などを通じて歴史上分かっているのは、上記のあっけない程に少ない情報のみです。
(もうちょっとありますけど)

つまりストーリーの殆ど全てと言っても良いほどが作り話です。

では、今回のモーリス通信では、作り話だから赤壁の戦いには意味が無いと言っているのか?
そうではありません。

コーチ的には、創作かどうかや実際の場所がどこだったかはどうでも良く、
「なぜこの”ストーリー(物語)”がこれほどまでに多くの人を惹き付けるのか」
に興味があります。

ストーリーの中では、悪者の曹操が圧倒的な軍勢で劉備と孫権の同盟軍を攻めたが、
諸葛亮孔明の活躍等もあり、劣勢極まり無い同盟軍が奇跡の勝利を収めるという、
勧善懲悪の展開となっています。

圧倒的な不利を跳ね返し、正義が悪に勝つ部分は誰しも胸がすく思いでしょう。
また、単に力でねじ伏せたのではなく、
孔明と周瑜と知恵比べをしながら曹操を撃破するというストーリー
多くの人を惹き付ける所以でしょう。
勿論、歴史的に見てこの一戦で曹操の中国統一が事実上失敗し、
三国鼎立への分岐点となるなど、大きな転機になった事も魅力の1つでしょう。

では、それだけでしょうか?

コーチ的にはちょっと違った見方をします。
アンソニー・ロビンズ的に見れば、人には6つの根源的なニーズがあります。
その6つとは

1)安定感(安心感)
2)不安定感(ワクワク/ドキドキ感)
3)重要感(正義感)
4)愛・つながり(愛されたい)
5)成長
6)貢献


です。

なかでも、1)と2)もしくは3)と4)は相反するニーズです。
一般的には1)と2)もしくは3)と4)は同時には成り立ちにくいとされています。
この話は、解説しだすと長いので詳細は別の機会に。

で、相反するニーズの両方が満たされる特殊な場面に人はめちゃくちゃ魅了されます。

ジェットコースターは不安定感(ドキドキ感)抜群ですが、3人に1人死ぬなら誰も乗りません。
安全だから乗るのです。

1)と2)が珍しく同時に堪能出来るから多くの人を魅了します。
(全員が全員ではありませんが)
赤壁の戦いも同じです。
勝利に終わる安心感と、少数劣勢の状況を諸葛亮孔明の奇策で乗り切る
ドキドキ感などが同時に味わえます。

その点が映画「300」とは異なりますね。こちらは最後にはみんな死んじゃいますので。
また赤壁の戦いでは、新しい時代(不安定感)の幕開けと、
人徳に寄る政治への期待(安心感)の両立など、
他にも沢山の要素が見受けられます。

3)と4)も同時には成り立ちにくいです。
なお、前述のブラックメールは3)と4)を同時に強いるので、
ダブルバインドという状況が生まれて困惑します。
その困惑に乗じて心を操るのですが、そこまで行かずとも、
日常的に3)と4)のコンフリクトは起こっています。

例えば、友達が
「あなたのためを思って忠告するけど、あなたのやってる事は間違ってる!」
という場面です。

友達は「愛・つながり」を武器に「正義感」をぶつけてきます。
気持ちは分かるけど、はた迷惑な話です。
コンフリクトが起こっています。

この2つは通常は同時には成り立ち得ないのです。(この構造については別の会に詳しく)
ところが、三国志ではこれが美しく成り立ちます。
劉備の民を思う愛や、劉備と関羽や孔明らとの信頼関係、
また孔明と周瑜の互いを認め合う関係などの「愛・つながり」
が曹操と言う悪を倒す「正義」のもとに1つになります。
素敵です。

また、ストーリーの中では、曹操はすぐに人を虐殺する鬼畜として
恐怖によって人を支配するタイプとして描かれております。

しかし実際にはそれだけでは部下がついてきませんね。
曹操は部下に対しては恐怖だけではなく、巧に彼らの正義感や罪悪感につけ込みます。
まさに曹操はFOGの使い手ですね。
そう、彼はストーリーの中ではブラックメーラーなのです。

つまり曹操は心理的恐喝者のメタファーなのです。

あなたは「身の回りに居る曹操」が、
友人や愛する人に打ちのめされることを無意識的に望んでいるのではないでしょうか?
この辺が単なる悪を倒すヒーローものと赤壁の戦いが大きく異なる点ではないでしょうか。

しかし、まあこのメールをちゃんと読んだ方は「身の回りに居る曹操」に
ソウソウ振り回される事はないでしょうが。

お後がよろしいようで。