社員さんと一緒に仕事をしていく上で、その社員さんのスキルアップや昇格の判断を経営者は慎重に行わなくてはなりません。

私も含め抽象零細企業で一昔前は『器が人を育てる』など、どちらかと言えば根性論で人材教育を行ってきた風潮があり、昔はそれで通用していた部分が往々にしてありましたが、現在ではなかなか根性論で人材教育を行うことは困難な時代になっています。

インターネットの普及など、手軽に情報が入るこの時代に自分の置かれている環境が容易に判断でき(正しいか間違っているかは別として)他人と比べ、自分の環境は良くない環境と勝手に判断しがちです。

ここでの判断は、もちろん自分の捉え方ひとつなのですが、まぁ大抵の人は廻りのせいにしたり自分を正当化しようします。

そんな状況の人に対して、熱く夢を語り、その人に対して無理にモチベートすることにより、どんどん状況が悪化することも少なくありません。

ここで大切なのは、その人が本当に成長したいのかを見極める技術が必要になります。

本当は今のままでも良いと思っており、言われたからやるといった状態や、とりあえずお給料が上がるから引き受けるなど、真から自己成長を思っていない人にこちらの強い想いをぶつけるのは危険な行為かもしれません。
もちろん、動機はどうであれ後からメンタルが成長し『化ける』人材も中にはいると思いますので、想いを伝えることを止めてしまってはいけませんが、状況や相手の反応を冷静に分析しながら進めるのがベターでしょう。そこが、今の人材教育の難しいところかもしれません。
ですから、教育する側の洞察力がいままで以上に問われています。

スポーツで例えるなら
本気でアスリートを目指していない人に、過度な筋トレや練習はさせてはいけないのでしょう。

その人その人に応じた適材適所を判断し、一人一人少し付加の掛かるトレーニングメニューを組んであげるのが理想かもしれません。