ヒトの歯は28本あります。(親知らずを除いて)ですから片顎では14本。このうち前歯4本(29㌫)、犬歯2本(14㌫)、奥歯(臼歯8本57㌫)です。
今朝ラジオの某健康番組で科学とは無縁の老人が珍説を叫んでいました。それは歯の数に応じて必要な栄養素が決まっている、と。臼歯は穀物をすりつぶし、犬歯では肉類を噛み切る、そして前歯では野菜や果物を齧る。この用途は正しいでしょう。しかし後がいけません。「だから糖質6割であとは野菜中心で動物性たんぱく質は少し摂ると健康で居られる」と。
血糖値の乱高下を生じさせ、血管を傷つけ、免疫力を低下させて様々な疾病要因になるのが糖質。これは真理、つまり不変の事実なのです。歯の数に応じた食を続けると糖尿病が悪化したり感染症に罹患しやすくなったり癌の原因となったりします。
歯科領域においても糖質6割食を続けると大問題。虫歯と歯槽膿漏の原因は糖質のみ。虫歯の原因菌が口腔内にあっても糖質がないと病原性がない常在菌でしかありません。歯槽膿漏の原因菌も(虫歯とは全然タイプが違う菌ですが)同様。
甘くない澱粉も砂糖と同じ。噛むと唾液アミラーゼの作用で分解されますから甘くなくても糖なのです。だから虫歯の大敵。反対にタンパク質と脂質を摂っても虫歯や歯槽膿漏の原因にはなりません。その意味では糖質を含有している野菜も少しの危険があるでしょう。
早朝のラジオ某健康番組では、しばしば嘘を話して老人がリスナーを惑わせます。何度か苦情を投稿した事もありました。今回は止めておきます。私が歯科医だと名乗って真理を申し上げてもアタマの固まった老人、聞く耳など持たないでしょうから。