私の出身大学では教養課程からポリクリ(臨床実習)まで50音順の指定席でした。前列だけは誰でも移動できましたが基本的には指定席。ですから両隣の席のヒトとは親しくなります。(一人には私の披露宴に来ていただき、私も呼んで頂いたような関係)。
田内、田中(私)、谷(皆、仮名)の関係でした。田内君はご両親が医師と歯科医で某国立大學医学部に落ち、国立大学歯学部にも落ち、浪人を繰り返し4浪目に私立大学医学部を落ちた上にやっとの事で私が出身した大学に入学されたのです。教養課程の時には、全然勉強が出来ない私を助けてくれました。
一方、谷君は日本海の漁師の息子。私と同様になんとか無理して高校時代に受験勉強し推薦入試で入学された方です。中学レベルの数学も出来ないようでしたが、性格がおおらかで豪快な人柄。私同様に再試を繰り返しましたから気が合いました。
田内君、優秀だったのですが、ストレートで卒業されたのですが、歯科医師国家試験に落ち続け今では音信不通。凄く成績が良く誰もが(教授ら)卒後に期待されていました。私も卒後数年は電話で話をしていましたが、今では何となく話し辛いのです。そして疎遠になってしまいました。
谷君は留年をくりかえし、最後には私と隣席ではなくなりましたが、国家試験には1回で合格しました。今では地元に戻り開業歯科医として大活躍のようです。(1度お邪魔しました。田舎の開業歯科医は立派なところが多い)
この差って何でしょうか。別の意味での教育格差でしょう。心理的に格差が出来るのかなあ?田内君は医学部に行けず仕方なく歯学部を卒業し、その歯科医にもなれなかった・・・。医学部でも歯学部でも3年(時に1年後期からの大学もある)から解剖実習がはじまります。そこでは高校時代の成績なんて関係ありません。皆が同じスタートライン。
そこで、どのように絵を描いていくのかで格差が出来るような気がします。生理学は高校の生物の知識が必要です。しかし病理学、微生物学、公衆衛生学、薬理学・・・これらには高校時代の成績など関係なく1からスタート。興味を持つか否かで成績が決まるのです。
私は現在、格差を埋める役割をしています。それは高校時代に成績が悪かったがゆえに出来る事だと感じるのです。谷君とは最近会っていませんが会うと大学時代の感覚に戻ります・・・・。いつもお盆に会っていたので懐かしく想いました。