歯学教育の矛盾 | we85のブログ

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糖質制限11年目となる歯科医です。歯科界の歪み、私自身の日々などを書いています。ベールに包まれた歯科医師国家試験の現状についても追求。

歯学部のカリキュラムで重要視されているのは歯科補綴学と歯科保存学という分野です。国家試験の問題数でいくと、口腔外科学、歯科放射線学、そして口腔病理学との3つが関連している分野も多くこちらは思考力も要求されます。

歯科補綴学、歯科保存学は国家試験問題としては難解な部分は比較的少ないのです。ところが実習が重要視されすぎています。歯科保存学は歯科医のなって虫歯や歯周病の治療をするわけですから、重要です。しかし歯科医が入れ歯や詰め物を作製する事はありません。これは歯科技工士の分野です

学生時代、歯科補綴学の実習があまりにも時間を取りすぎています。半日入れ歯をつくったり、クラウンやブリッジを制作したりします。これが1年も続くのです。ここでは成績なんて関係ありません。勉強ができず、留年を繰り返していても早く綺麗に入れ歯を作れた者が評価されるのです。


そこで評価された者は自身は優秀だと勘違いします。それが悲劇を招く場合もあります。歯科補綴学の実習がよくできても、卒業試験や国家試験には何も影響しません。ですから真面目に勉強する必要があるのです。いつまでも「自分はできる」と錯覚してしまうと、卒業できなかったり、国家試験に落ちたりします。

しかしこれは学生だけの責任でありません。歯科補綴学のほとんど無意味な実習をあまりにも重要視している歯学教育に問題があると思っています

国家試験に何度も不合格になっている学生さんの多くは学生時代に歯科補綴学実習が楽しかったと言っています。上手に入れ歯を作れても国家試験に合格して歯科医になれなければ何の意味もないのです・・