口唇や舌、あるいは頬粘膜に周囲との境界が明瞭で激しい痛みを伴う小さな粘膜病変が見られるヒトも多いのではないでしょうか。
口腔内が痛いのは辛いです。気にすると益々気持ちが口内炎の部分にいき、憂鬱になってしまいます。私も多くの口内炎の患者さんを診てきました。口内炎で多いのがアフタ性口内炎、つまり冒頭に書いたタイプの潰瘍による激痛が伴うものです。
(因みに潰瘍性口内炎、びらん性口内炎というのがありますが、前者はアフタ性よりも大きなもの、後者はアフタ性よりも軽症のものです)
アフタ性口内炎が見られた場合、患部にステロイド軟膏を塗布します。これは口腔内が乾燥してしまい不快なのですが、激痛から解放されます。ですから安易に塗布するのです。
口内炎の「炎」の原因は細菌である場合が多いです。ですから病原微生物が暴れるような生活習慣に問題があるわけです。風邪(ウイルス等が上気道で暴れる)、咽頭炎、麦粒腫(めいぼ、めばちこ)、膀胱炎等と疾病の成り立ちは同じだと考えてよいのです。
ゆえに口内炎に対して安易にステロイド塗布するのは何ら解決方法になってないのです。私も以前は簡単に考えて第一選択としてステロイド軟膏を処方していました。
糖質制限を通して「健康維持増進」という根本に立ち返った時、考え方の間違いに気づいたのです。今なら唾液分泌促進、副交感神経を優位にさすといった生活スタイルを見直す事に目がいきます
局所的には唾液の活用です。正しい口腔ケアで唾液を大量分泌させて唾液の抗菌作用や緩衝作用を見直すのです。すると薬が切れても症状が出ません。又ステロイド塗布するよりも回復が早いのです。(詳しくは6月30日、7月1日等の記事をお読み下さい)
全身状態を良好する(抵抗力を高める)ためには休養と食事でしょう。ここでも糖質制限が有効なわけです。理由は以前から私自身も口内炎に悩まされていました。ところが、糖質制限してから1度もアフタ性口内炎がみられないからです。しかも寝不足が続いても、です。
口内炎の原因が全身疾患という場合もあります。発熱やリンパ節腫脹を伴う場合、何度も繰り返す場合、2週間たっても治癒傾向が見られない場合には内科か耳鼻咽喉科を受診したほうが無難だと考えます。