歯列矯正は必要か? | we85のブログ

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糖質制限11年目となる歯科医です。歯科界の歪み、私自身の日々などを書いています。ベールに包まれた歯科医師国家試験の現状についても追求。

私が歯科医と知って口腔の問題について相談を受ける事があります。わかる事は何でも答えるのですが、何故か私の苦手な矯正歯科に関する事が多いのです。皮肉な事です。医師や看護師でさえ、矯正歯科を専門としていなくても、歯科医なら知識はあると考えておられるヒトが多いのです。


先日も上顎前歯の矯正の手法について主治矯正歯科医の対応に納得できないという相談を受けました。息子の矯正治療に関するお父さんからの相談できた。話はどんどん広がり、「矯正治療の目的」という歯学部矯正歯科学講座でも話題になりにくいような内容にまで及びました。(本当は矯正歯科学概論の講義で出てきたはずですが、私は寝ていたと思います)



何故矯正治療をするのか、それは審美性を追求することが第一です。前歯は噛む事よりも(噛み切る時には必要)綺麗に見せるために必要なのです。汚れていたり、歯並びが悪かったりしてはヒトに不快感を与えます。欠損していて前歯が無いヒトは貧乏臭くて信用できない印象となります。前歯は第一印象としてとても重要なの存在なのです。


審美性の問題以外には(前歯に限りませんが)歯周疾患を予防するという点でも重要です。歯並びが悪いと歯ブラシが使いにくく歯垢を取り切る事が難しいからです。このことに関連して口臭予防の観点からも歯科矯正は有用なのかもしれませんが・・・???(続きは後日)



舌癌は他の部位の癌に比べて若年者にも好発するとされています。実際に癌年齢とされるのは50歳以降ですが舌癌では20歳代30歳代でも結構見られます

この理由が歯列不正でないか、と言う説があります。この場合前歯ではなく主に奥歯の歯並びが悪く舌に当っている場合です。もっとも歯列不正が即舌癌につながるわけではありません。大半の歯列不正者では問題を起こさないのですから心配無用です。



正しい矯正治療を正しく受けるというのは案外難しいかもしれません。矯正治療は自費診療ですから悪徳な歯科医も居ないわけではありません。専門歯科医であっても皆良心的かどうか疑問な部分もあります。やはり先に矯正されたヒトの評判に頼って歯科医院を探す事が無難だと思います