【30歳代男性。半年前から下奥歯(親知らずの隣)と同歯相当部歯肉の疼痛がみられた。1ヶ月くらい前からは歯の鈍痛の他に同相当部歯肉の腫脹も出てきている。現症としては数日まえから症状が激しくなっている。特記事項として歯牙には被せ物がしてある。抗菌剤等の投薬は無し。】
糖質制限をされている知人です。普段は丁寧な歯肉マッサージをする事で症状が出ないそうです。今回、近歯科医で歯に激しい鈍痛を訴えたのに、詰め物を取ってくれないという事で私が電話で相談を受けました。
この場合本当に詰め物を取らないと痛みが取れないのか。このままでは夜も満足に寝られないという事です。
「歯の詰め物の下が膿んでいて周囲歯肉にまで症状が出ている。このままでは炎症は顎から顔にも及ぶ恐れがある。至急詰め物を取る必要がある」と私は答えました。このような場合、抗菌剤投薬も必要です。ご本人は微熱もあるはずです。
しかし何故そんなに酷くなったのか?私同様糖質制限で風邪ひとつ引かない免疫力が高い方です。それゆえに半年前に相談を受けたときも経過観察で問題ないと考えたのです。満足に処置しない歯科医受診していた事も聞いていましたが特に問題ないと判断しました。
しかし何故?私は思わず「糖質を摂っているんと違うか?」と質問。その通りでした。ここ1ヶ月糖質摂り放題だった模様です。
私はすぐに糖質を徹底して避ける様に言いました。普段は緩い制限で十分と言っていましたが今回は別です。糖質制限で症状が回復になければ歯科での消炎処置が必要です。
残念ながらこの場合、糖質制限と薬剤服用を同一として考えられません。「糖質制限が副作用無い抗菌剤を持続的に服用しているのと同じ」というのは予防レベルでの話しです。ですから細菌がこれほど暴れた場合、糖質制限だけでは対応できないはずです
私が糖質制限をするように言ったのは処置を受けるまでの間に症状をこれ以上悪化させないためなのです。この考え方は口腔内だけでなく全身の健康を捉える事にも使えます。糖質制限では宗教ではありませんから、症状が出た場合には、それだけで対応可能か否かの冷静な判断が必要だと考えます
普段から糖質制限をサボらない事が一番の備えなのです。ご本人には言いませんでしたが。症状が出て苦しんでいる時にそんな事を聞いても解決しませんから。回復された時に話すつもりです。