今日は、首相が給食費未納者に「こども手当」を減額を検討する方向であるという考えを示したという報道をみて、びっくりしました。
あまりにも安易な考え方ではないかと思います。何故、給食費が未納になっているのか、の原因をもっと精査するのが先ではないでしょうか。確かに、悪質な未納者が存在することは確かです。払える経済力がありながら、払ってない人々はいます。給食費に限らず、国民皆年金制度といいながら、保険料の未納者が3割以上という現状、医療保険や介護保険の保険料や税金の未納者も存在します。しかし、この不況下、完全失業率は6%に迫る勢いであることや、自営業でみかけは収入はあっても運転資金が足りなくて借金に追われて苦しい想いをしている世帯が多いのは、政府もわかっているはずです。
こども手当は、子供の健やかな成長を経済支援するためのものです。そう考えれば、本当に経済的に苦しくて給食費も十分に払えない家庭こそ、十分な経済支援が必要だと思わないのでしょうか?少数のフリーライダーを罰するために、一番苦しい思いをしている人々に制裁まがいのことを実施することは、納得がいきません。
以前、このブログにも書きましたが、私は「こども手当」の現金支給には反対です。「現金」のばらまきは、支給される人たちに使う用途の自由を与えます。ですが、「こどものため」と支給しても、お金が振り込まれるのは親の通帳であり、使う権限は親が実質的に握ってます。親の遊興費や贅沢のために使われる可能性もゼロではないし、こどもから搾取するつもりがなくても、病人を抱えていたり、失業や商売がうまくいってなくて救貧状態にある場合、現実的なプライオリティとして、その「こども手当」が借金返済や医療費支払い、家賃支払いに使われることだってあるでしょう。これが「こども手当」でなくて、「国民生活支援手当」というならともかく、政府が「こどものために」を特化して税金を使うのなら、給食費や医療費の無償化、そしてこちらは部分的には実施される高校の学費の無償化(低所得世帯の私立高校進学者に対してもっと手厚くすべきだと思いますが)、といったカタチで税金を使うことが、「すべての子供の健康と教育権を守る」有効な手段だと思います。給食費未納者がいても、義務教育で人道的配慮から、未納者の子供自身には罪がないので、給食を食べさせない、なんてことはなくても、給食費の収入が少ないと、メニューの質が落ちて他の子供たちも劣悪な環境に置かれてます。そして、子供には罪がなくても、人の口には戸がたてられませんので、結局は自分の家が未納世帯ということを子供は知ることになり、つらい辛い想いをさせてしまうのです。
所得制限つけずに毎月2万6千円(来年度は経過措置で1万3千円)あまねくバラマキ、その一方で給食費を払えない家庭には減額して経済的制裁するって、なんだか変です。もっというと、払えないのか(払えても)払わないのか、個別にすべての世帯を正確に調査することが不可能なら、最も苦しい想いをしている人々への救済を最優先に考える政策がなぜつくれないのでしょうか?もちろん、生活保護という政策での救済はありますが、それは最後のセーフティネットです。所得制限つけずに高所得世帯に「こども手当」支給するのは「平等」にという考え方でしょうが、「親」を選べないこどもたちが、「親」の事情でより経済格差ついた状態に陥るリスクが大きくなる政策は反対です。