3が日が過ぎてもまだお地蔵さん状態から脱せないニワカです笑い泣き

 3日は花園ラグビー場で全国高校ラグビー大会の準々決勝があり、大阪朝高、桐蔭学園、京都成章、東福岡がベスト4進出を決めました。

ラグビー

●第1試合 

流通経済大学付属柏高校10-14大阪朝鮮高級学校

 ラスト10分間の大阪朝高ゴール前での攻防だけでハイライトが成立するようなドラマチックな幕切れでした。

 流経大柏は、身長201cmびっくりのディアンズ・ワーナーを軸に平均体重100kgの重量FWで圧力をかけ、ブレイクダウン、ラインアウト、スクラムでことごとく優位に立ちました。大阪朝高は伝統の低く突き刺さるタックルと前に出るディフェンスで対抗しますが、試合全体を通じては押され気味で、特に後半は自陣に押し込まれる展開が続きました。それでも勝てたのは、個の力でトライを挙げたNo.8金勇哲(キム・ヨンチョル)とFB金昴平(キム・アンピョン)の決定力、SO金侑悟(キム・ユオ)のコンバージョンキックの正確性、そして流経大柏の猛攻を凌ぎきったディフェンスの集中力が大きかったと思います。

 ハイライト映像に入っていませんが、ロスタイムの後半32分に流経大柏ボールのスクラムを大阪朝高が押し勝ち、ターンオーバーしたボールを蹴り出す場面がありました。これで試合終了と思い込んだ大阪朝高の選手たちは飛び上がって喜びましたが、レフェリーの判定は試合続行。ネット記事によるとまだ5秒残っていたそうです。この判断の是非はともかく、普通ならここで気持ちが切れてしまってもおかしくないところですが、大阪朝高はその後も集中力を切らすことなく最後まで守り切りましたグッ

 これで大阪朝高は、2010年度の第90回大会以来10年ぶり3度目のベスト4進出となりました。準決勝の相手は、過去2回の準決勝でいずれも決勝進出を阻まれた桐蔭学園です。

 

●第2試合 

桐蔭学園高校50-7御所実業高校

 昨年の決勝戦カードの再現となりましたが、桐蔭学園が圧倒的な強さを発揮して大勝しました。御所実は、今年限りで定年となる竹田監督の花道を飾ろうと食い下がりましたが及びませんでした。

 今年の桐蔭学園は、伝統であるブレイクダウンの上手さと選手一人一人の戦術理解度の高さに加えて、FWの平均体重100kg(PR田中は130kg!)というサイズがあり、重いだけではなく運動量とスピードを兼ね備えているのですから、もはやチーム力は高校レベルを越えていると言えるでしょう。同じ神奈川県にあるJリーグの川崎フロンターレみたいな絶対王者の風格を感じさせる試合でした。

 

●第3試合

京都成章高校14-3中部大学春日丘高校

 ここまで3試合で1トライしか許していない鉄壁ディフェンスの京都成章と、3試合計166得点の攻撃力で初のベスト8に進出した中部大春日丘の「矛盾対決」は、京都成章の守備力に軍配が上がりました。

 Jスポの花園100回記念特番で「リアル進撃の巨人」ゲラゲラと名付けられた京都成章のLO本橋は、前半に先制トライを挙げましたが、後半の早い時間帯に交代して退きました。点差が競っていた状況だったので何か故障か…と思いましたが、Jスポのネット配信記事では動きが悪いので交代させられたということでした。中部大春日丘は後半4分にPGで3点を返した後、いいリズムで攻撃がつながって試合の主導権を握った時間帯がありましたが、京都成章のピラニアディフェンスを最後まで崩しきることができませんでした。

 

●第4試合

東海大学附属大阪仰星高校21-21東福岡高校

 花園優勝5回の東海大仰星と6回の東福岡。高校ラグビー界の両巨塔としてそびえ立つ伝統校同士の対戦は、後半18分間という異例のロスタイムを経て引き分けに終わり、抽選の結果、東福岡が準決勝に進出しました。

 両校とも選手のスキルと状況判断力が非常に高く、高校生とは思えないハイレベルな試合でした。また、敵陣深くの密集での連続攻撃をペナルティなしで20フェーズ以上続けられる規律の高さもさすがと思わせました。互いに3トライずつ挙げた中で、東福岡は後半7分、体重117kgのPR本田が左タッチライン際を快走し、フォローしたFB坂本にオフロードパスを通してそのままトライに結びつけたプレーがびっくり仰天びっくりでした。しかし、坂本がこの時に右肩を痛めて交代しており、準決勝に出場できるかどうかが心配です。東海大仰星では、後半15分に自陣22mライン近くでのターンオーバーから即カウンターを発動し、WTB大畑が60mを独走して決めたトライが、さすが「仰星の大畑」と思わせましたゲラゲラ右矢印大畑大介 - Wikipedia

 第1試合と同じように、この試合でも後半ロスタイムに微妙な判定がありました。仰星陣内22mラインでの密集から東福岡が右サイドのスペースにキックパスを送り、飛び込んだFB西端が右隅にトライを決めたと思われましたが、レフェリーの判定は「トライは認められない」。VTRを見ると、ボールを追った仰星の選手(またも大畑!)が前に倒れ込むのを手で払いのけたプレーがノーボールタックルと判定されたのでした。正直、この判定は、第1試合の大阪朝高のスクラムからのターンオーバーと同様か、それ以上に納得のいかないものでした。勝ったはずの東福岡がベスト4に進めたのは結果的に良かったですが、抽選を外してしまった仰星キャプテンの心情を思うと、ルールの厳格な適用が本当に正義なのかはてなマークという疑問が残りました真顔

ラグビー

 準決勝の組み合わせは、第1試合が京都成章vs東福岡、第2試合が大阪朝高vs桐蔭学園となりました。ニワカの注目は第2試合です。

 過去2回(2009年度と2010年度)、ベスト8で流経大柏に勝ってベスト4で桐蔭に負けている大阪朝高にとっては、「3度目の正直」で初の決勝進出をめざすことになります。特に2010年度の対戦は、現日本代表の松島幸太朗に伝説の「100m独走トライ」を決められています。

↓の0:35から

 この試合はニワカも花園のバックスタンドで見ていました。目の前を駆け抜けていく松島のランと必死に追いすがる大阪朝高の選手、桐蔭応援団の歓声と朝高応援団の悲鳴は今も鮮明に覚えています。正直、戦力面と体力面での不利は否めませんが、大阪代表最後の砦としてのプライドを持って全力でチャレンジしてほしいですグー