[部分入れ歯・パーシャルデンチャー(部分床義歯・局部床義歯)]

たとえ1本であっても歯を失うと言うことは大変なショック
です。
まして多数の歯を失った場合は、「咬みにくくなった」
「見た目を何とかして欲しい」など不安といらだちを持つ方が
多いと思います。

義歯(入れ歯)と言うのは、そう言う場合のすべてのケースに
対応可能です。
保険診療で治療可能な義歯も、保険外診療で対応可能な特殊な
義歯もあります。

但し、ふつう奥歯なら1~2本、前歯なら1~4本失った場合
は、ブリッジ<別項参照>で治療する事が多いと思います。



[義歯とブリッジとの相違]
なぜ義歯よりもブリッジによる治療が好まれるかと言いますと、
義歯は取り外し式なのに対して、ブリッジは固定式だからです。

義歯は、「義歯床」と言う人工の歯をのせる部分が必要です
ので、ブリッジと比較して少し大きくなりがちです。
また、義歯の場合、前後の歯に「クラスプ」と言う針金状の
物をかけなければなりません。

一方、ブリッジは、元の歯があった状態・形態に近く、かつ
固定式のため、患者さんに選択してもらった場合、支持する
人が多い治療方法です。
もともと両側の歯に冠がかぶっている場合にはその冠を
はずして、つなぎなおせば良いので優れた治療方法です。
しかし、両側の歯が何の処置もしていない場合、ブリッジを
作製するためには、歯を削って冠をかぶせなくてはなりません。
これが、ブリッジの欠点です。

何の処置もしていない天然の歯をムシ歯でもないのに削るのが
嫌な場合の治療方法は、
 ・インプラント<簡単な説明は下記に><詳細は別項に>
 ・義歯
のいずれかになります。

奥歯を多数失った場合にはブリッジ治療ができませんので、
やはり、インプラントまたは義歯が適応となります。
前歯を多数失った場合にも、技術上ブリッジが作製できても、
保険適応にならないことがあります。
このようなケースでも義歯は保険適応となりますので、重宝
する治療技術と言えましょう。

保険外の治療の場合には、ブリッジやインプラント・義歯を
組み合わせて、最も咬みやすく、審美的で、残っている歯に
負担をかけない方法を選択するようになります。
保険外の義歯には、
 ・特殊な機能をもたせた義歯
   (コーヌスやアタッチメントデンチャー)
 ・一般的な形態であるが薄く小さく作ることができる義歯
などがあります。



[より良い治療のために]
 ・失った歯の本数と場所
 ・残っている歯の状態
 ・治療にかけられるご予算
 ・審美的要求度
 ・治療にかけられる期間(通院回数・通院期間)
などの条件によって設計は千差万別です。

主治医の先生とよく相談して納得の上で、治療されることを
お勧めします。


---------------------------------------------------------------------------

[インプラント]
インプラントとは、歯を失った部分の骨の中に、チタン製の
人工歯根を埋め込む方法です。
治療費用が1本あたり25~45万円、治療期間が3~6か月
かかります。(例外:抜歯即時埋入法)

多数の歯を失ったケースでは高額な治療費と、より長い治療
期間が必要になります。

---------------------------------------------------------------------------

<著作権はWDSCが有しています>