【ミニstory】セレクト・フィンガー | 愛想無しガール+ひねくれボーイ xxxI thought nothing and he neglect xxx

愛想無しガール+ひねくれボーイ xxxI thought nothing and he neglect xxx

みっじかーい小説やらポエムやらネコ噺を並べてます。
コンセプト、思いつき。
虚構と事実のあいだを行ったり来たりしてる話が殆んど。
苦笑いの練習にでもご活用ください。楽しんでもらえたら、棚ぼたです。

 心理テストは、信じすぎちゃダメだよ。そう博士が言った。
 なぜですか、と私は尋ねた。
 博士が話をはじめた。


 夜景をね、見ていたカップルがいた。不意に女性が彼に、「わたしの指を引っ張って」と言う。
 彼は戸惑いながらも、彼女の薬指と小指を引っ張った。
 ふつうはどれかひとつを引っ張っるものなんだけどね、彼は2本選んだ。
 その選択に彼女は彼と一生を共にしようと決めた。選んだ指で、相手が自分のことをどのように感じているのかわかるという心理テストだ。薬指は、結婚してもいいと思う人。小指は、理想の恋人を意味するんだ。

 それで話にはまだつづきがあって。
 この話を知っていた別の男性が恋人に同じ心理テストを試された。
 男性は薬指を選んだ。知っていたのもあるし、以前から渡そうと思っていた指輪のことが頭をよぎったからだ。すると、恋人は男性を平手打ちして泣きながら部屋から飛び出していった。

 なぜですか、とまた疑問を投げかけた。

 男性の恋人が男性だったからだ。このテストは異性と同性では答えがちがう。同性の場合、薬指は嫌いという意味になる。ふたりはその後誤解がとけたから良かったけどね。まぁ小指を選んでいたら、別れていたかもしれないな。なんとも思っていないって意味だからね。
 無意識でおこなわなければ正しい心理ではないし、このテストをやる時点でそれなりに良好な関係が表向きには出来上がっているということだから、自らその関係を変えようとしなくてもいいんだけどね。
 事情がある場合もあるんだから信じすぎちゃダメだよ、参考にする程度でね。

 じゃあ、僕の指を引っ張ってみて。そう博士が笑いながら言った。

 博士はいじわるだ。流れを予想して、私は親指を引っ張った。博士は満足げだ。
 だって小指を引っ張ったら、博士泣いちゃいそうですもん。