20代の人には、萩原さんはどのような俳優さんと映っているのでしょうかね?僕は、グループサウンズの時代、日テレの「太陽にほえろ」や「前略、おふくろ様」「傷だらけの天使」をリアルタイムで見ていたから、萩原さんの自伝「ショーケン」(講談社)はおもしろかった。
確か、新聞で書籍発売の広告を見て(あいまいな記憶)、本屋さんにいくとドバーっと平積みされていて、ちょっと中身拝見と立ち読みをしたのですが、速攻で買ってしまいました。「ショーケン」というタイトルには懐かしさもあって興味はあったのです。でも正直、買うほどでもないかなとタカをくくっていました。
しかし、本当に面白くて一気です。特に面白かったのは、その文体。まさにショーケンの語り口。一気に読めてしまう。リアルタイムであろうとまったく彼を知らない人でも、わかりやすく読めるでしょう。
この本を読むまで、萩原さんのことを「やんちゃな人、ワガママな大人になりきれない子ども」みたいなイメージを勝手に抱いていましたが、この本から読み取れる彼は、狂気にして、本気の天才だと思いました。役づくりにかける信念は凄いです。
たしか「太陽にほえろ」に出ていた頃、彼は映画監督がやりたかったという話を聞いた記憶があります。本当にこの人は映画づくりが好きなんだという思いが、ヒシヒシと伝わって来る本です。
僕は、これを読んで「前略おふくろ様」DVDセットを買ってしまいました。ずっとほしかったけど購入をずっと迷っていたのですが(高いからね)、、、買っちゃいました。それまでのショーケンの演技にはアドリブがかなりあったらしいのですが、「前略おふくろ様」の倉本聰さんの脚本にはいっさいアドリブは許されなかったといいます。
「あいやいやいや、そら、そ、いや、そりゃないっすよ。半妻さん」という主人公サブちゃんのおなじみのセリフ、ドラマの中のセリフの一字一句すべてきちんと書かれているそうです。そういう視点で、何十年かぶりに、このドラマを見てみようと思います。
▲「ショーケン」(講談社)
装画も萩原健一さんが描いている。
彼によると絵は「描く」のではなくて
「出て」くるものなだそうです。