ボタンを押すだけで人とつながることのできる世界になっただけでも

便利さと不便さを感じていたけれど

最近はいよいよ押す力も必要なくなって

画面に触れるだけで、人とつながることのできる世界になって

さらに便利さと不便さに拍車がかかりました。

 

 

 

 

こんなにも人と簡単につながることができるようになったのに

 

どうして貴方には会いにいけないんでしょうか

 

 

 

そんなことを考えてしまう人が

私には数人います

 

 

 

ただこの答えは意外にも明白です

私が貴方に会いにいけなくなってしまうのです

 

 

 

 

私はどんな顔をして貴方に会ったらいいの?

私と違う道を進んだ貴方に私はどんな話をしたらいいの?

私の元を離れた貴方の前に現れることは許されているの?

もう私のことなんて、忘れちゃった?

 

 

浮かんでは消える不安定ないくつもの疑問を

本人にぶつけることもできないまま

 

 

ただ少し画面に触れるだけで

会いにいけるかもしれない貴方に

会いにいく勇気が出なくなってしまうんです

 

 

 

貴方は今の私を見て

何を思うのでしょうか

 

 

 

変わらないねと微笑んでくれるのでしょうか

がんばっているねと褒めてくれるのでしょうか

 

変わってしまったねと悲しく笑うのでしょうか

落ちぶれてしまったねと貶すのでしょうか

 

 

 

貴方に映る私の姿が怖くて

今の私を貴方に見せることができなくなります

 

私に映る貴方の姿が怖くて

今の貴方と目をあわせられなくなります

 

 

 

 

もし会ったときに

私が好きだった貴方じゃなくなっていたら…?

 

 

もし会ったときに

貴方が好きだった私じゃなくなっていたら…?

 

 

 

時間は

 

私の好きだった人を

私を好きでいてくれた人を

消してしまう力を持っている気がして。

 

 

 

 

 

これからまた、

出会えなくなる人が増えて

距離感がつかめなくなっていく人が増えていく中で

 

 

つながり続けることを

怖がらずに

 

また会おうと言いあえる人は

私にはいるのかなぁ。。。