移民問題は取り返しがつかない

 技能実習制度で大きな懸念にあるのは、来日する実習生の8割方が中国人で占められているということだ。日本の受け入れ企業側も、制度を利用し、安い人件費でつかう意図がある。とくに経済界からは、移民政策に対して期待の声しか聞かれない。このままで移民政策が日本の方向をゆがめてしまうことに、ぜひとも想像力をもってもらいたい。

 長い日本の歴史で、わが国は異文化をそのまま受け入れた経験を有していない。日本は米国とも欧州とも異なる国なのである。本当の国益を理解し、国の未来に責任をもつ気概があれば、決して目先の利益をもって、移民政策などという選択をすることはありえない。

 基本的に海外労働者を受け入れた国は、最終的に移民たちに産業依存することになる。自国で人手不足となった業種に移民が就労する。次第に移民が多数を占めるようになった仕事は、もはや移民がいなければ成り立たない職種となっていいのか。

 いまの相撲をみればわかるが、残念ながら日本の国技であった大相撲は、もはや日本人の力士だけで成立できないスポーツとなってしまったではないか。すでに、いま国内に広がりつつある外国人移民のパワーは、必ずや日本人を席巻、凌駕し、日本の立場が脅かされるのだ。

 

国力が衰退する移民政策

 ここで移民政策がどれほど国益を毀損し、国の将来を脅かす存在となるか考えたい。

 まず、第一に安全保障の観点から問題がある。昨年、外国人労働者の緩和で優先的に受け入れ拡大された業種が土木建設と造船業だった。

 すでに外国人でも中国が大半を占めるなかで、果たして国内で技術の継承は大丈夫なのだろうか。いま国内で、建設や土木に就く若者が減少しているというが、これら業種に限ったものだけではない。とくに経験が大きく左右する建設や土木の仕事を、外国人(中国人)に担うことで、20年、30年先の日本の土木建設の供給力が減殺してしまう。外国人労働者の活用が、単に目先の賃金抑制目的であれば、これほど日本を危うくする政策もない。まさに日本の存亡に関わる政策であることをぜひとも知っておきたい。

 将来的に日本の技術がそのまま外国に移転し、一方で日本の土木・建築技術、造船技術は先細りとなっていくことを理解しなければならない。とくに造船技術などは、国の防衛安全保障に直結する技術ではないのか。そうした国が守らなければならない空母や艦船の造船技術までも、中国に移転される危機感を持たないのだろうか。その後決定した「日本再興戦略」では、さらに建設業のみならず全ての業種で実習期間を5年に延長する方針まで打ち出された。いま外国人の未熟練労働者の受け入れ拡大は進行中なのである。

 

中国国防動員法のリスクはあまりに大きい

 すでに日本国内に永住する中国人の数は20万人を優に超える。その前提で、いま安倍政権が行なっている外国人受け入れ政策の危うさを議論しなければ、日本の安全保障を正確に理解することは難しいだろう。

 すでに教育レベルの高い学校に多数の中国人移住者が学んでいることをみても、彼らが将来的に永住者となれば、政府や行政の中枢に入ることになる。こんな将来像を想定すれば、はたして日本の主権は守れるのかさえ怪しいところだ。中国人の全てが日本の文化や歴史を理解しないとも思わないが、もともと彼らは反日教育の中で育った世代であり、つねに中国政府の監視とその影響を受けながら日本で暮らしている(国防動員法)ことを背景にすれば、日本にとって中国人への対応をどうすべきか自ずと選択もできる。

 中国にある国防動員法なる法律が気がかりの要因でもある。全人民は海外に身をおいていても、中国共産党の方針に従わなければならないものだ。仮に有事の際には、中国籍の人民は民兵として相手国に工作や攻撃を仕掛ける義務を要しているという事実を、日本人はぜひ理解しておくべきだろう。いついかなるきっかけで、日本国内に在住する中国人が団結し、やおら攻撃を仕掛けてくる可能性を想定しておくことは決してありえない架空の話ではない。