山本集さんへマルケス戦の勝利を届けて欲しい

　トップランクジムでの公開練習後、ＩＢＡジムに移動した西岡は約４０分のジムワークで調整を打ち上げた。「試合にすべてをかける。それしか考えていない」。日本で応援する闘病中の恩人に勝利を贈るため、強い意志を込めた鋭い眼光をみせた。

　渡米前、親交の深い画家・山本氏に色紙を手渡された。「君には“無限”の力がある」と記されていた。「心、体の極限を経験した人間には、ここぞの時、限界以上の力が出る」（同氏）との意味が込められた。ぼうこうがんで療養中の「心の師」からのエールに西岡は「すごく良い言葉だと思う。勝って『気』を送りたい」。夢舞台を控え、胸には無限の勇気がわいた。

Toshiaki Nishioka × Rafael Marquez-闘病中の山本集さんへ

　８月１３日、西岡自らの希望で山本氏との初対面が実現した。２０キロほど体重が激減し、治療が進まない状態の同氏に「ワシが見られる最後の世界戦」と、聖地でのＶ７防衛を期待された。西岡は世界王者になる前に「この道より生きる道なし」と記された色紙、世界王座を奪ったナパーポン戦前は「捨身」との言葉、Ｖ４戦前には病床で描かれた、こん身の肖像画をプレゼントされていた。節目節目に勇気を受け取った西岡は、吉報を山本氏に届ける意気込みだ。

　この日、米マスコミから「マルケスが『西岡のアゴが弱そう』と言ったが、どう感じる？」と質問を受けた西岡はこう言った。「どこからでもかかってこい」。山本氏から贈られた「無限の力」を信じ、強豪を倒しにいく。
　［2011年9月30日8時44分　紙面から］
http://www.nikkansports.com/battle/news/p-bt-tp0-20110930-842716.html

山本集氏の病状については知りませんでした
「この道より生きる道なし」
こんな人生を送れる人が現代の日本に何人いるでしょうか
今でこそ明るい話題が多いです
しかし戴冠前の西岡利晃の心境を創造したら・・・
この言葉に救われたと本当に思います