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大西洋のニユウフアウンドランド島の南に、其処は鱈のうんととれる処だが、殆んど八千メートル近い深さを示す処がある。世界一の高山は中央アジアにあるが、その高さは八千八百四十メートルだ。』
『それ等の山は、今叔父さんがお話しになつた処の水面からずつと高くつき出しますわね。そして八百五十メートルの高さの島になりますわ。』
『最後に、南極近くの海には一万四千メートルから一万五千メートルの深さ、或は四リイグ(凡五里)の深さを示す処がある。陸地には、何処にもそんな高さの山はない。
『こんな恐ろしい陥ち窪んだ処と、人の指の厚さよりも深くない海岸との間には、あらゆる中間の深さがある。或る時には、だん/\に違つてゆき、或る時には急激に、その水底の地形に従つて違つてゐる。或る海辺では恐ろしく急に深さを増してゆく。その海岸は急斜面の頂上で、その海の水は根を波打つてゐるのだ。また他の海岸では、ほんの少しづつ深さを増して行つて、数メートルの深さの処までゆくには、ずつと遠くの方まで行かなければならない。其処の大洋の床はなだらかで、地平に従つて、極く僅かづつ傾いてゐるのだ。
『大洋の平均した深さは、六キロメートルから七キロメートル位だ。言葉を換へて云へば、もしもすべての海底の高低をなくして、丁度人間のつくつた水盤の底のやうに平らかにならしたら、海は、その表面を現在のまゝの広さを保つてゐる間は、六千メートルから七千メートルの深さの一様な水の層になるだらう。』
『僕はキロメートルなんて云ふので面喰つてしまひましたよ。』エミルがこぼしました。