いよいよ最終工程のソールの圧着です。
この工程のために、今までの作業ががあるものです。
ただし、ソールの圧着は・・・一発勝負です。
これを、失敗いたしますと一からです。
そのくらい、真剣に集中して行います。

まず、昨夜にから寝かしておいたソールとアッパーをヒートガンで暖めます。これも、どのくらい?と聞かれますが・・・
”ボンドが鳴くくらい”です。
何足もやっていればわかるようになってきます。
これも、スパイク工場ではコンピューターに管理された状態でラインで流れ、自動的にボンドが温まります。



技と匠のお店!SPORTS mikuni0595 ドンのたわごと


次は、ソールを圧着します。
全体のバランスを見ながら圧着いたします。
これは、工場でも手作業です。
機械では、無理のようです。
圧着後、圧力をかけます。
これも、手作りのオーダーメイドの靴を作っているところがよくテレビや動画でも放映されておりますが、靴職人の特集では必ず出てくるシーンです。
使用しておりますのは、自転車のチューブです。近所の自転車屋さんでいただきました。巻き方にも、ノウハウがあり、当方独自のスパイク用に考えたものです。
工場では、コンプレッサーで圧力をかけますが・・・
手作業でもコンプレッサーと同様の強度を保つため、お見せできませんがマル秘の工程があります。

チューブをはずし、ビス打ちです。
ビスなしでもはがれたことはありませんが、補強のため打っています。

一番下が、完成したものです。

サッカースパイクのソール張替えの一連の作業をご覧いただきましたが・・・いかがでしたでしょうか?
かなり、手間がかかっていることがお分かりいただいたと思います。
ただ、これ以外にももっと細かな工程は、今回ご紹介しておりませんので、実際はもっと手数がかかっております。

当初にお話いたしましたが、ソールの仕入先の倒産に伴い、手持ちの材料のみとなっております。
材料と時間と技術の3点がそろわないとできなくなりますので・・・
材料が完全になくなる前にご紹介した次第です。

PS:アドラー社は、当方の技術をご理解いただいており、会社よりアドラー社製のサッカースパイクに限り、自店でのソール張替えを許可いただいております。おそらく、全国でも当方だけだと思います。