figaroのブログ

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半年ほど前に、

お友達から

太田 愛著「未明の砦」

読むなら是非おすすめ!

と紹介された


600頁余りのかなりの大著だ

最近こんな長編小説など

すっかり遠ざかっていたけれど

彼女の紹介のことばから

これは是非読んでみよう、と

気持ちが動いた


夕べ読了

圧巻の読後感!

まるで

今現在進行中の

ドキュメンタリーさながらの

展開

その中でこの国の

歴史と現在の社会状況が

再学習のように

まざまざと描かれている


自分の中に抱えてきた

モヤモヤとした不安

重く深く宿る黒黒したもの


それらを白日のもとにさらされて

見せつけられている思いに

とらわれて、

毎晩時間を忘れて読みふけった


最後の方に出ていた

文章

『…おかしいことに対してそれはおかしいと声をあげるのは、間違ったことでも恥ずかしいことでもない…』

『…力のある人とその近くにいる人たちだけがより豊かになるのではなく、大勢の普通の人たちが生きやすい世界へと変えていくためには、力を持たない私たちが声をあげるところから始めるほかない…』


今、この国で

声をあげる一つの手段は

やはり《選挙》だ


そして少しずつ

変えていくための力が

かすかにかすかに

立ち上がる気配がする




今日は

久しぶりに

ホテル ニューオータニへ


目的はここ

孝太郎さんのブログで知ったのが、3月末だったか…

いつも
歌舞伎に付き合ってくださるお姉さまを誘って

まず午前中の座席抽選へ

お昼はレストラン街でおそば
(カフェなどは予約でいっぱい)

大きな宴会場正面に
舞台が設えられて、どこからもよく見える


私は幸い右寄りブロック
通路のすぐ右側なので
とてもよく見えた

孝太郎さんがまず
素踊り「松の緑」
能登に緑蘇りますように、
と願いをこめて。

紋付はかまの素踊りは
好きだ
孝太郎さん
所作がすっきりとして、
女形の舞台とはまた違った
清々しいさわやかな舞だった





そして仁左さま!


今日の演目について
「勧進帳」の一人語り!
生涯で今日が3回目、とのこと
もちろん、舞台は石川県
          安宅の関

歌舞伎の舞台で見るときは
どうしても音楽と動きを
中心に見られる

そこで今回は、
台詞の言葉に耳を傾けて
聴いていただきたい

とのお話








さて

上手に唄と三味線 10名
下手に笛、太鼓   4名
一旦暗転
いよいよ仁左さま登場

何度も観てきた
勧進帳の舞台が
浮かぶ、というより
私の頭の前あたりの空中に
見えてきた

確かに仁左さまの声だけれど
弁慶が、
義経が、
冨樫が、
番卒が、
常陸坊が、
それぞれの姿や動き、
そして人品骨柄
誰に向かって語っているのかが
見える!

これぞ芸の真髄!!!!!

そして80才にしても尚
毎日毎日自分の不足をなげき、
精進を重ねておられる

私はまだまだ泡つぶ位の努力しか
していないなあと反省
でも気持ちは前向きで、
高まっている




最後にお二人が出て来られ
今日のチャリティの
決算報告をされた


司会中井美穂さん始め
出演者全員
座席抽選、会場案内、裏方準備など
松竹、歌舞伎座スタッフ
全てがボランティア

かかった費用
ホテルの会場費、舞台設営費だけ

今日集まった人数が、800人余り



被災地のことを考えて
これからも数々の困難が
続くだろうと思うと
決して安易に喜べない

でも
自分の毎日の生活を
出来る限り前向きに
大切に生きていきたい