きもの着付とお料理教室wayoriの順子です。

先週金曜日はエレガンスクラスのお稽古でした。

13：00～13：50までは実技です。

エレガンスクラスでは無理のない範囲でコーディネートをしていただき、更にいつ、誰と、

どちらに行くかなどのシチュエーションを考えて準備していただくようにお願いしています。

今回は小紋で帯は着物に合わせて名古屋でも袋でもということで事前に連絡をしました。

というわけで、実技の前に皆さんにシチュエーションを教えていただきました。

天ぷら屋さんで新年のお食事会、苺のアフタヌーンティー、美術館、学生時代の友人たち

との再会など気軽なお出掛けの設定でした。

（今まで当たり前のようにお洋服で出掛けていたところに「着物で」と考えて欲しいのです。

着物は特別な日の装いではなくてお洋服と一緒にワードローブのひとつです）

天ぷらって思いがけず衣が飛んで胸元や太ももに油がついたり、ホテルのアフタヌーン

ティーってローテーブルで食べにくいかったりすることもありますよね

そのようなときは汚れの目立たない地色や柄が多めの小紋が。

帯で季節感や場に合った文様にしたり、小物で華やかさをだしたりすると更に。

美術館にはシックな洒落袋。

まるで展示品の中に描かれていそうな文様で目を惹きます。

学生時代のお友達との再会は可愛らしい小紋にシックな帯で。

それぞれ素敵な装いで流石、エレガンスクラス生でした

でも、少し残念なところがありました。帯揚げと帯締めです。

紬に合わせる帯揚げ、カジュアルなお出掛けに合わせる帯締めではないかな・・・。

私は20代で講師になり、講師たちの集まり（数十名から100名以上になることも）では、

雑談さえも「宝の言葉」と思って聞き洩らさないようにしていました。

その時にある先生が紬に合わせていた帯揚げを見て、別の先生が「紬にはそういう帯揚

げは合わせないんだよ」と指で帯揚げをツンとして、言われた先生は驚き5,6歩後退・・・。

一瞬、まわりが凍りつきましたが私はそのことを「絶対に忘れない」と心に刻みました。

そして、なぜ紬に合わせないのかよく考えました。

これをきっかけに物の成り立ちを深く考えるようになり、今も私の原点のひとつとなってい

ます。（原点がたくさんあるのと突っ込まないで）

また、別のときに私のコーディネートを皆さんが褒めてくださり得意げな私に一言「帯締め

が違うけどね」と。

またまわりが凍りつき「順ちゃん気にしなくて大丈夫だよ」「そんなことないよ。いいと思うよ」と

言ってくださいましたが私はその一言を言ってもらえて本当にありがたく、まわりの心配をよそ

に私は「また勉強になった」と嬉しかったのです。

こういう経験の積み重ねで今があります。

皆さんにもお稽古でたくさん恥をかいてください。

お稽古で恥をかかなければどこで恥をかきますか何をきっかけに学びますか

素敵な装いがたった一つで「惜しい」コーディネートにならないように。

（色や柄は個々のお好みでよいと思いますが格が合わないというのはもったいない）

残り21分で脱いて、着替え。←よく出来ました。素晴らしい

水分補給をして、さぁ、お楽しみのコーディネートをゲーム感覚で学びます。

12枚のカードがあり、1枚ずつ引きます。

カードのお題に合った着物と帯を選びます。

2回行って、間もなくお稽古の終了時間・・・「残りの4枚も気になります。やりたいです。」と

いうことで、時間を延長してもう1回。

選んだあとは皆さんの意見を聞き、最後に私から正解や別のコーディネートを提案します。

同じシチュエーションでもご自分の立場が変われば格も変わります。

あっちの帯が合う、こっちの帯の方が合うなどの意見が出て、私が「私はどれも違って、

こちらがいいと思います」と言って乗せてみると「わぁ～」「えーほんと」「不思議～」などと

感嘆の声

着物って不思議、着物って本当に楽しいね

この日の装いです。

雪輪露芝の小紋に雪餅笹の染帯です。

この着物は早朝、しんしんと雪が降り積もる情景を表しています。

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