ASEAN首脳会議が開幕 憲章指針など協議 【産経】

http://www.sankei.co.jp/kokusai/world/070113/wld070113003.htm

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 【シンガポール=藤本欣也】東南アジア諸国連合(ASEAN)は13日午前、フィリピン中部のセブで首脳会議を開催、北朝鮮の核問題や将来の憲法となる「ASEAN憲章」の指針などの協議に入った。セブ宣言や議長声明を採択して同日閉幕する。

 ASEANの最高規範である憲章については、フィリピンのラモス元大統領など加盟国の有識者からなる「賢人会議」が指針案を作成し、首脳会議に提出した。従来の全会一致の原則と内政不干渉の原則を見直し、投票の一部導入や憲章違反への制裁発動などを認める内容となっている。今後、憲章の起草作業に入る。

 首脳会議ではこのほか、加盟国間でテロ容疑者の身柄引き渡しを可能とする対テロ協力や、ミャンマーの民主化問題、海外への出稼ぎ労働者の権利保護などについても協議。中断している世界貿易機関(WTO)の新多角的貿易交渉(ドーハ・ラウンド)の早期再開に向けて、先進国側に一層の譲歩を促す特別声明も発表する予定だ。

 引き続きセブでは、14日にASEANプラス3(日本、中国、韓国)首脳会議や、日中韓首脳会議、15日に東アジア首脳会議が行われる。一連の会議は昨年12月中旬に開催される予定だったが、フィリピン政府が「台風接近」を理由に延期していた。

(2007/01/13 10:51)